医学部受験を控える子供にとって親のサポートは必要不可欠
難易度が高まる一方の医学部を目指す受験生にとって、子供を見守りサポートする母親と父親の存在は、とても大きいものです。医学部受験のために親として何をしてやれるのか、どうやってサポートすれば良いのかを悩む親も多いのではないでしょうか。
まず何よりも大切なのは、保護者が今の時代の医学部受験の熾烈さ、過酷さに対する理解を深めることです。
これは私自身も苦い経験があるのですが、親がかつて医学部受験を経験している場合、ついつい自分の時代を基準に考えてしまいがちです。時代と共に難易度や競争率など受験事情は変わってきています。
「お母さんの時はこうだったから」といった助言は子供の反発を招くだけでなく、実際に的はずれである場合も少なくありません。参考になる部分はもちろんゼロではないですが、思い込みや決めつけは危険です。
医学部受験に関する最新情報をよくリサーチして、子供がいかに困難なことにチャレンジしているのかを理解する姿勢が基本となります。
その上で、子供にべったり付きっきりにならなよう、程よい距離感を保ちながらサポートする姿勢が不可欠です。
子供の失敗は責めず将来への肥やしと考える
最難関の医学部を目指す過程では、期待通りの結果が出ない時期もあるでしょう。
例えば、定期テストや模擬試験などで子供が思っていたより悪い結果だった場合、親もショックだとは思いますが、医学部を受験する子供自身は誰よりも一番ショックを受けているものです。日頃の勉強の仕方を後悔しているかもしれません。
そこで親が「なんであれだけ勉強したのに、あなたはこんな点数しか取れないの?」などと、責めるような言葉を言うのはNGです。親としてガッカリしたとしても、頭ごなしに子供を否定したり叱ったりするのは逆効果になってしまいます。
自分の弱点や苦手分野を早めに見つけることができて、むしろ良かったねと子供に伝え、何事もプラスに捉える意識づけをするべきなのです。
なぜテストの点数が悪かったのか、ダメだった理由を子供自身に考えさせなければ、テストの点数に親子で一喜一憂しているだけでは意味がありません。
良い部分は大げさなくらい褒めていい
テストの点数だけを見るのではなく、どんな小さなことでも子供が頑張った部分、良かった部分、たとえ失敗しても失敗だけで終わらせずに学びを得た部分、果敢にチャレンジした部分などは、積極的に褒めてあげましょう。
少し大げさに思えるくらいで、ちょうどいいんです。医学部を目指す受験生たちは、成績優秀な子たちが揃っています。学校や塾、予備校などでは「できて当たり前」という空気感の中で過ごす時間がきっと多いと思います。
他の大人なら気づかずに見落としてしまうような小さなことでも、親はちゃんと見てくれていると子供が実感できるよう、常日頃から子供の良い部分を褒める習慣をぜひ持ってくださいね。
アドバイスはシンプル・わかりやすく伝える
親は子供より人生経験が長い分、ついあれこれ教えたりアドバイスをしたくなるものです。私も二人の息子を育ててきた経験から、その気持ちはとてもわかります。子供に失敗させたくない気持ちから、先回りをして口や手を出したくなりますよね。でも、そこはグッと堪えましょう。
少々の失敗は、子供にとってむしろ必要な経験なんです。もうこんな悔しい思いをしたくないという気持ちがバネになって、周りからごちゃごちゃ言われるよりも、自分で痛い目に遭った経験をした方が確実に成長できます。
そして、子供にアドバイスをする時には、大切なことだけをシンプルに伝える方がいいですね。
親は子供の一番の味方であるべき
親から褒められることは、子供にとって何より嬉しく励みになり、大きな自信がつきます。
「○○くんは成績優秀なのに」
「○○ちゃんは毎日朝はやく起きて、勉強しているのに」
など、兄弟姉妹や同級生など他の子と比べるのはNGです。医学部受験のための勉強を疎かにしていてはいけませんが、受験勉強の他に部活をしていたり、もともと夜型の子だったり、それぞれの子供に合った生活リズムがあります。
ですので、一般論や他の受験生の事例を出したりして、「あなたもこうしなさい」という押し付けるような言い方はやめましょう。子供にとって一番フィットするリズムを尊重して、親は常に他の誰よりも子供の一番の味方であるよう、そのことだけは絶対に忘れないようにしてあげてくださいね。
親やできるサポートとして“生活習慣の見直し”があります。
こちらの記事「医学部受験に向けて見直すべき生活習慣とは?」で詳しく解説していますので、参考にしてみて下さいね。