子供が医学部受験を経て医師になるまでの道のりと学費を知る

子供が医学部受験を経て医師になるまでの道のりと学費を知る

医師になるまでの道のり


日本国内で、将来医者になりたいと考えている人は、医師免許国家試験に合格する必要があります。

医師免許国家試験には受験資格が定められていて、誰でも受験できるわけではありません。外国で既に医師免許を得ている場合など一部例外を除き、「学校教育法に基づく大学において、医学の正規の課程を修めて卒業した者医学部を卒業していること」が、医師免許国家試験の受験資格となっています。それ以外の大学や学部を卒業しただけでは受験できません。

一般的には、まず医学部を受験するところからスタートです。医学部に合格し入学後、6年間かけて、座学と実習で医療従事者に必要な様々な専門知識をしっかり学びます。

そして、医師国家試験に合格すれば医師免許を取得することができます。

6年間の課程を経て卒業したら、医師免許国家試験の受験資格を得られます。医師免許を取得するには、最短で6年かかるのです。

ただし、これはあくまでも最低限の条件にすぎません。一人前の医者として本格的に医療行為を行えるレベルになるまでは、果たして何年かかるのか、医師になるまでの道のりについて正確にご存じでしょうか。

医師になるには最短でも約10年は必要

医者になるまでには、本当に長い年月を要します。

まずは、医学部に入学しなくては何も始まりません。目指す大学にもよりますが、全体的に医学部はどこも難易度がとても高いです。一浪、二浪も珍しくありませんが、最短で目指すのであれば現役合格は必須となってきますね。

高校を卒業して18歳で医学部に合格できたとして、卒業するのは24歳です。そして、無事に医師免許を取得しただけでは、まだ一人前の医者とは言えません。

医学部を卒業後、2年間は初期臨床研修を受けるため、研修医として働きながら学ぶのが一般的です。全てが順調に進んだ最短ルートの場合、26歳でようやく普通の医者になるというイメージですね。全てのステップにおいて、ロスなしで進んでいける人はほんの一握りです。

初期臨床研修を終えた後は、さらに後期臨床研修があります。この後期臨床研修は義務ではないのですが、将来的に認定医や専門医の取得が目指せるので、受講する人がほとんどです。

医師として医療行為を行うには、初期臨床研修の2年を修了すれば可能ですが、現実的にはそこで終える人はほとんどなく、さらに3年から4年の後期臨床研修を受けて専門スキルを高めていくというのが一般的な流れとなっています。

つまり、医学部卒業までに6年、初期臨床研修で2年、その後さらに3~4年となり、約10年は必要ということになります。一人前の医師になったと実感を持てるのは、おそらく30歳近くになってからという人が大半でしょう。

子供を医師にする為に必要な学費


子供が医師になりたいと言い出した時、一般的なサラリーマン家庭の場合、学費の面で不安を感じる親も多いと思います。医者になった暁には高収入が期待できるとはいえ、一人前の医者になるまでにかかる年数が長く、かかる学費は決して少なくありません。

実際に、医学部に行くために必要な学費がどのくらいなのか、一般的な費用の目安をお伝えしたいと思います。

【国立の標準的な学費】
約350万円

【公立の標準的な学費】
約400万円

【私立の標準的な学費】
3000万円台

医学部に進学する場合、進学先の大学が国公立か私立かによって学費が大きく変わり、これくらいの費用が一般的となっています。

医学部予備校に通う場合、年間200~300万円の費用がかかってきます。
そして、医学部に入学後も、自宅から通えずに一人暮らしをするとなれば、その費用も必要となります。
我が家の場合は夫が外資系商社に勤めていて、一般的なサラリーマン家庭よりはゆとりがあったので、幸い学費面がネックになることはなく、その点は本当にありがたかったです。

子供の医師になりたい思いの強さや学力があるのに、もし経済的な理由で医学部進学を諦めざるを得なくなるのは、親としてとても辛いことですよね。

塾や予備校、大学によっては、条件を満たした優秀な学生に対して、入学金や学費の免除制度を設けているところもあります。また、給付型の奨学金を利用できれば、返済の必要はありません。

また、自治医科大学や防衛大学など、一定の条件を満たせば入学金や授業料がかからない医学部も一部存在しています。その他、教育ローンの利用も検討する価値があるでしょう。そうした情報もよく調べて、家庭の状況で現実的に学費の捻出が可能かどうかを見極めることをおすすめします。

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