間違いノート=自分の為のオリジナル参考書
医学部受験は勉強する範囲がとても広くて難問も多いため、学校の勉強だけをしていたのでは、カバーしきれません。学校で習うよりも早いペースで先取り学習をしながら、苦手分野を作らないように何度も繰り返し復習に時間をかけることが重要です。
何でもそうですが、一度勉強しただけで復習をしなければ、やがて忘れてしまいます。かといって、闇雲に片っ端から復習しようとしていたら、時間がいくらあっても足りません。
成績の良い人は、効率的な復習方法を実践しています。成績を伸ばすコツは、実は復習の方法にあります。
間違いノートとは、いわば自分のためだけに作られた、オリジナル参考書のようなものです。間違いノートには、自分が間違えた箇所つまり理解が足りなかった部分や苦手なところ、つまづきポイントが詰まっています。
参考書や問題集、過去問に付箋を貼ったりするのも良いですが、あれもこれもと何冊も見て探さなければいけないのは結構わずらわしいですよね。これさえ見ればわかるというノートを作っておくと、自分が覚えにくく間違えやすいところを何度も復習できるので、とても便利です。
医学部受験に役立つ間違いノートの作り方
間違いノートの作り方には、ちょっとしたコツがあります。
ここからは、医学部に現役合格した私の長男が、実際にやっていた間違いノートの作り方をご紹介しますね。ぜひ参考にしてみてください。
①科目ごとにノートを用意する
→1冊のノートに違う科目が混ざらないよう、必ず分けるのがポイント!
②模擬試験・定期テストで間違えた問題を収集する
→後でしようと溜め込むと面倒になるので、試験当日のうちにしておくのがおすすめ!
③問題用紙から自分が間違った部分を切り取って、ノートに貼る
→手書きでもOK。ただし、作成時間の短縮のためには、問題用紙を切って貼るのが効率的。どうしても切るのに抵抗がある、問題用紙のまま残しておきたいという人は、1枚コピーを取ってから切り貼りするのがおすすめ!
④自分がどういう風に解いて間違えたのかを考えて分析する
→自分の間違えたところや苦手分野が、パッと見て分かるような書き方にするのがポイント!
⑤その問題を解くためにどうするべきか、正しい回答を見ずに考える
→正解を導き出すプロセスを考えることが大事!
⑥似たような問題を解くときに、どういう考え方をするべきかをノートにまとめる
→同じミスを繰り返さない為に!
間違いノートを作る目的は、効率的な復習に役立てることです。ノートを綺麗に書くことが目的ではありません。黒一色で書けとは言いませんが、字の綺麗さやペンの色にこだわらず、見やすさを最優先で考えましょう。
特に、女の子はそういうところで時間の浪費をしてしまいがちなので、ノートを綺麗に書きたがるタイプのお子さんは要注意です。
あるいは、最初から差し替えしやすいルーズリーフタイプでノートを作っておくのも便利ですね。
間違いノートを活用する時の注意点
手間ひまをかけて作った間違いノートは、とことん活用しないともったいないです。間違いノートを活用する時には注意点がありますので、その点についても解説していきますね。
ノートにまとめるだけで満足しない
間違いノートにまとめるのは、苦手なところを効率的に繰り返し復習しやすくすることが目的です。ノートにまとめただけで達成感を感じてしまい、復習に活用する前段階で満足していてはいけません。
ノートにまとめるのはあくまでも手段であり、それ自体が目的ではないということを忘れないように注意しましょう。
実際に復習した日付を書き込んで、後から成果を実感できるようにしておくと、モチベーションも上がりますよ。
間違いノートを何冊もつくらない
間違いノートづくりに熱が入りすぎてやってしまうのが、1つの科目に対してノートを何冊もつくってしまうことです。
見なければいけないものが増えるばかりで、効率的な復習になりません。できるだけコンパクトにまとめて、くれぐれも冊数を増やしすぎないよう注意しましょう。
社会など暗記科目のものは間違いノートを作る必要はない
社会など暗記がメインとなる科目については、間違いノートを作る必要はありません。
それよりも、自分が普段いちばんよく使っている参考書や問題集の何ページを見たら、間違えた箇所に関連する情報や問題が載っているか、ページ数を試験問題にメモ書きしておくと、後から見た時にスムーズに復習することができるのでおすすめです。
無駄なことをダラダラ書かない
間違いノートには、とにかくシンプルに、パッと見てわかる書き方を徹底しましょう。
あれもこれもと無駄なことをダラダラと書き出すと、重要なポイントがぼやけてしまいます。効率的な復習をするという目的のためには、本当に必要なことだけ、要点を絞って簡潔に書くのが間違いノートの上手な活用方法です。