開設日 2005年 1月 2日
最終更新日 2019年 4月22日

   

港のまち、炭鉱のまちとして栄え、湿原を間近にのぞむ 道東の拠点・釧路。
ここは、1982年よりこの地に店をかまえる 豊文堂書店のウェブサイトです (店舗案内は、こちら を どうぞ)。
すぐ下の小窓で サイト内の在庫の検索 ができます (本店と北大通店の在庫が混ざって表示されます)。
お知らせ
白金町の本店は店主療養中につき、しばらくの間、休業いたします。
休業期間中は在庫確認のお返事が遅れる場合も出てきますが、
ホームページ商品の注文はこれまでどおり受け付けています。 お気軽にお問い合わせください。


4/22 (月)  豊文堂ネット古書センターの新規入荷欄
郷土誌、文学の分野  計6点を 登録しました。


4/22 (月)  北大通店 古書目録
郷土誌、歴史、思想、政治、芸術、文学、文庫、新書の分野  計23点を 登録しました。
(クリックすると 拡大します)
北大通店 2階 喫茶 ラルゴ Largo の 部屋夜は口笛を吹くな
北大通店の玄関を入って
すぐ右手の階段をお上がりください。
美味しいもの、あれこれご用意しています。
散歩の途中の骨休め、1階で古書をご覧になった後など、お気軽にどうぞ。


日替ランチメニュー、展覧会やライブ告知の情報は こちら から
喫茶 ラルゴ の 新着情報 入口

 平位公三郎さんの自伝的音楽コラム 「レコードの溝」 を更新しました。

 今回は、冒頭で本コーナーのこれまでの道のりを振り返っていただきました。 また本編も、吉田拓郎ばかりではなく、 平井一彦、友部正人、こまどり姉妹、友川かずき、樹木希林、小津安二郎といった諸氏の名前が行き交う いつも以上に多彩な内容。
 彼らをつなげるキーワードはズバリ 「狂気」 です。

  平井一彦 『密漁』 (You Tube より)

  友川かずき 『生きてるって言ってみろ』 (You Tube より)

  ニーノ・ロータ 『道』 (You Tube より)


                (2018年11月21日更新)

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 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる連載コラム 「本を繋げて」 の収蔵庫は こちら です。

                (2018年11月28日新設)

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 連載コラム 「本を繋げて」 の特別編として、 根室市在住の福田光夫さんによる 「泉川駅史考」 (先行公開版) を掲載しています (こちら からお読みください)。

 北海道東部のとある駅と町のかかわりを見つめた貴重な論考であるのは勿論のこと、 福田さんの少年期の幸福な思い出と結びついた、これだけは書き残しておきたいという使命のようなものがお分かりいただけるかと思います。

 また、本編がこの時期に発表される背景には、 JR北海道が北海道新幹線開通の裏で進める赤字路線の廃止検討策への懸念も見てとれるでしょう (福田さんは3月下旬に廃止される花咲駅の駅史を現在編纂中とのこと。 追記: 『花咲駅史 1921.8.5-2016.3.25』 は2016年10月初旬に刊行されました)。

                (2016年2月1日更新)

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  2019年4月14日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第100試合

  1. 倉本 聰 『北の人名録』
  2. 新書 (内館牧子の今売れてる本)
  3. 柳田邦男
  4. 釧路湿原の地図
  5. 『歎異抄』
  6. 渡辺一夫
  7. 『北海夢譚』
  8. 太宰 治 『お伽草子』 『新釈諸国噺』

 釧路市議会議員選挙がはじまる。

 3が売れる。
 8打数1安打。100試合を終えて、344打数89安打。打率 2割5分8厘7毛。


  2019年4月13日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第99試合

  1. 田辺聖子

 マグネット先生の 羊毛フェルトの新作 が羽幌炭のマスコット・ タンちゃん だった。 昔の雑誌広告に載っていたのをひと目ぼれして作ったそうな。 小物類も再現してすばらしい出来栄えです。

 田辺聖子 『姥ざかり 花の旅笠』 が売れる。
 本店在庫の三好達治 『測量船』 も売れる。 こちらは先週訊かれた品。 お客さんが読みたかった 「友を喪う」 は載っていないが、これも安打だ、俺が法律だ!
 1打数2安打 (内1安打 4/8分) 。打率 2割6分1厘9毛。

 大阪のガス人間さんの北海道旅行が無事に終わった。 旅の前半に詠んだ歌を3首いただいたのでご紹介したい。


  街中にわずかに残る雪の山
  汚れし跡は寒さの芯か

  古本に囲まれ笑うそのすがた
  嬉しさあふれ客に伝わる

  やがて来る春のぬくもり待ちながら
  ベッドの上で本を見詰める



  2019年4月12日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第98試合

  1. ネットに載っていた『大人のための算数練習帳』
  2. 飲食コーナー
  3. 太田悦信『ワインを見抜く』

 Yahoo!ブログ サービス終了 を受けて 火の見櫓研究会 に落日が迫る中、ふたりの常連さんから相次いで火の見櫓の画像が届いた。 横浜市と川越市の櫓だ。 示し合わせたわけではないのに偶々関東産のものが重なった。 もちろんどちらも初見である。

 1が売れる。
 3打数1安打。打率 2割5分6厘7毛。


  2019年4月11日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第97試合

  1. 宮部みゆき
  2. 実録物というのかオホーツクの囚人労働のたぐいの本
  3. 漢和辞典

 高校を卒業したばかりだという初対面の若者に 「比喩がうまい小説を読みたいんですがどんなのがいいか教えてください。 自分はよいものだけ絞って読んでいきたいのです」 というようなことを訊かれて、 「そんな虫がいい話があるかァ!若いうちはいいのもわるいのも濫読せェ! そのうち目が肥えてくるんじゃあ!っていうか君、オレの読書傾向なんにも知らんだろ!」 というようなことをやさしくオブラートに包んで伝える。

 住野よるや山田悠介など今時の小説家が好きというので、 「その人たちが好きなものを遡っていけばいいんじゃない。 たくさん読むなら図書館を活用するのもひとつの手だよ」 とも。

 『岩波 新漢語辞典』、 小池喜孝 『秩父颪 秩父事件と井上伝蔵』 が売れる。
 3打数2安打。打率 2割5分6厘0毛。


  2019年4月10日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第96試合

  1. アンティークの本
  2. Japanese Food、English Book

 2階の喫茶部長の長年の招致活動が実を結び、 ソウル・フラワー・ユニオン の中川敬さんのラルゴ・ライブが正式に決まる。

 「別冊太陽 明治・大正のガラス」 などアンティークの本が数冊売れる。
 2打数1安打。打率 2割5分2厘2毛。


  2019年4月9日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第95試合

  1. 大きな地図
  2. 小泉 保 『縄文語の発見』
  3. 岩波新書の日本古代史の平城京
  4. ロバート・パットナム 『哲学する民主主義』
  5. 金子郁容
  6. 最近出た齋藤 孝のドラッカーの本
  7. ちくま新書の 『政治学入門』

 『縄文語の発見』 を当店にお売りになったご当人から買い戻したいとの申し出あり、 同書を本店から移すことにする。
 他に、金子郁容の 『ボランティア』 (岩波新書) が売れる。
 7打数2安打。打率 2割5分0厘7毛。


  2019年4月8日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第94試合

  1. なかにし礼 『赤い月』
  2. 手相とか人相とかおもしろい本
  3. いわゆる成人向けの雑誌
  4. 三好達治 「友を喪う」
  5. 岩波文庫のエピクテートス 『人生談義』
  6. 安保 徹
  7. 坂戸孝志

 いろいろと悩ましいことが出来する。
 7打数0安打。打率 2割5分。


  2019年4月7日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第93試合

  1. 『デルス・ウザーラ』

 LINEデビューする。
 1打数0安打。打率 2割5分5厘5毛。


  2019年4月6日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第92試合

  1. 松下竜一 『豆腐屋の四季』
  2. 雑誌 「東京人」
  3. 昭和3、40年代の雑誌
  4. 文庫の坂口安吾
  5. 日本語の試験の問題集

 朝、釧路市役所で期日前投票を済ます。 北海道知事選と道議選。

 前の晩、札幌の岩村誠二さんが19時発の特急最終便でお帰りになった。 滞在中は、鶴居村や標茶町にも足を伸ばしたという。
 ここ数日、それら管内各地の風景印が押された 岩村さんの葉書 が続々と届いて目に愉しい。 休業中の本店の分まで送っていただく。

 昭和39年刊行の 「北の話」 の第6号、角川文庫の安吾 『道鏡・狂人遺書』 などが売れる。
 5打数2安打。打率 2割5分6厘4毛。


  2019年4月5日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第91試合

  1. 『万葉集』
  2. パトリシア・コーンウェルみたいなの
  3. クレヨン画を描くときの参考になる花とかの本
  4. 古いタイプの飛行機が同定できる図鑑
  5. 神谷美恵子 『生きがいについて』

 角川ソフィア文庫の 『万葉集』、『飯島志津夫写真集 富士山の四季』、 『航空情報別冊 航空史をつくった名機100』、みすず書房の 『生きがいについて』 が売れる。

 当店にもじわじわと 「令和」 ブームが到達したようだ。 万葉集コーナーを作る。
 5打数4安打。打率 2割5分4厘0毛。


  2019年4月4日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第90試合

  1. マンガ (『からくりサーカス』)
  2. 橋本 治
  3. 平野啓一郎 『マチネの終わりに』
  4. 三浦綾子 『泥流地帯』
  5. 浅田次郎 『鉄道員 ぽっぽや』
  6. 新美南吉

 大阪のガス人間さんが次の目的地へと旅立つ。

 おもてを道議選の選挙カーが通りかかり、やたらと景気がよい言葉を連呼しはじめた。 店では高田 渡のアンソロジーのCDをかけていて、ちょうど 「あきらめ節」 が流れていたところ。


 「長いものには まかれてしまえ
  泣く子と 資本家にゃ 勝たれない
  貧乏は不運で 病気は不幸
  時世時節と あきらめる

  あきらめなされよ あきらめなされ
  あきらめなさるが 無事であろう
  私しゃ 自由の 動物だから
  あきらめきれぬと あきらめる



 「あきらめ節」 の歌詞が身に沁みる者には、とても皮肉な取り合わせに聴こえる。 さぁ選挙に行かなきゃ。

 『江戸にフランス革命を!』 など橋本 治が4冊、 新美南吉の 『鳥右エ門 諸国をめぐる』 が売れる。
 6打数2安打。90試合を終えて、302打数74安打。打率 2割4分5厘0毛。


  2019年4月3日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第89試合

  1. 北構保男
  2. 北海道の昭和40年ごろの道路地図

 札幌の岩村誠二さんがJRでご来釧。 見てまわるところがいくつもあるらしくすぐに飛び出していかれる。
 こちらも夕方1時間半ほど店を閉めて外出する。

 北構保男の著作は本店に在庫あり。 夜遅く、本店の北方関係の棚で北構さんの本を探していたら、 2週間前に訊かれたとき出てこなかった村田吾一の 『島よ還れ』 があっさりと見つかる。 お主、どこに隠れていたのだ。
 北構さんと村田さん、どちらも同じお客さんの探求書で、後日両方お求めいただく。
 2打数2安打 (内1安打 3/19分)。打率 2割4分3厘2毛。


  2019年4月2日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第88試合

  1. 志賀直哉 『城の崎にて』
  2. 小樽新聞社の? 『北のさかなたち』
  3. 知床の山の地図
  4. 『アナタハン』
  5. 『ツンドラの女』
  6. 昼間看護師で夜デリヘルガールの本
  7. 雑誌の 「ムー」

 「書店員矢部潤子に訊く 第1回」

 「実は返品こそが本屋の仕事では一番大事だったりするわけです」 (第3話より) など、 耳が痛いが古本屋にも得心がいく。 我々の業界の場合、返品ではなくツブシになるのだが。

 『北海道夏山ガイド 6 道東・道北・増毛の山やま』 が売れる。 問われた山の地図とは違うけれど安打と見做したい。 俺が法律だ!
 7打数1安打。打率 2割3分8厘0毛。


  2019年4月1日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第87試合

  1. CD (歌謡曲)
  2. 文房具
  3. 詩集 (ロルカ)

 新元号が発表される。

 夜6時前に店を閉める。 入院中の社長を見舞いに行く。
 3打数0安打。打率 2割4分0厘4毛。

 小田光雄氏の 「出版状況クロニクル」 が更新された。

 アマゾンの急成長を取り上げた項に、 ショッピングモールの廃墟を評して 「もはやゾンビも出没しないであろう何もない無残な姿」 とある。
 釧路の絵本と童話の専門店・プー横丁の閉店にもふれている。


  2019年3月31日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第86試合

  1. 釧路の市内地図みたいなの
  2. 『ゴールデンカムイ』
  3. 『北海道 雲と天気』
  4. 伊藤秀五郎 『続 北の山』
  5. アイヌ民族の用語集のような本
  6. アイヌ民族の本 (ネットに載っていた山本多助 『アイヌ語小辞典』 2点)
  7. さっき言ってた新聞に連載していたアイヌ地名の本
  8. 眉村 卓
  9. 英英辞典 (コンパクトなの)

 伊藤秀五郎の 『続 北の山』。 棚には出していないけれどどこかにあったはずと通路にある未整理の山を発掘したら無事に見つかった。

 5、6、7とアイヌ民族の本を探す方が相次ぐ。 それぞれ別々のお客さんで同じ時間帯に店内にひしめく。
 5のお客さんに山田秀三の 『アイヌ語地名を歩く』 を勧めて見送られたのだが、 そのやりとりを聴いていた7のお客さんが 「さっき言ってた新聞に連載していたアイヌ地名の本ってどの本のことですか」 と尋ねてきて、 棚ぼたのように同書をお求めいただけた。

 他に眉村 卓のジュヴナイル小説が売れる。 お客さん、高校生のころに電車通学で熱心に読んだという作家を懐かしんで買っていかれた。
 9打数3安打。打率 2割4分2厘9毛。


  2019年3月30日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第85試合

  1. ロシアの本で 『森は生きている』
  2. ホームページに載っていた 『アイヌ紋様を曾祖母から継いで五代』
  3. ホームページの 『ゲロンチョン』
  4. ホームページの 『ばれてもともと』
  5. 『馬産王国・釧路』

 2は本店の在庫なり。 こちらに移して後日お求めいただくことになる。
 前日の北大通店サイトの新規入荷より、3、4に指名が入る。

 夜はガス人間さんを囲む会。 フラカンさんらと愉快な時間をすごす。
 5打数3安打。打率 2割4分。


  2019年3月29日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第84試合

  1. 吉川英治の? 『徳川家康』 の1、2巻
  2. 『忍びの国』
  3. ホームページに載っていた 『愉しい歌の手帖 1951年版 モダンロマンス新年号附録』
  4. ホームページに載っていた 『北の話』の第5号
  5. PHP新書

 大阪のガス人間さんがご来釧になり早速話しこむ (ガス人間さんが最近ご覧になった 『死刑台のエレベーター』 のことなど)。

 3、4が売れる。 吹奏楽さんのリクエスト。
 5のPHP新書は山田ズーニー 『伝わる・揺さぶる!文章を書く』 でクリアする。 お客さんが探していたドンぴしゃりの品だった。
 5打数3安打。打率 2割3分3厘3毛。


  2019年3月28日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第83試合

  1. 速水御舟
  2. マンガ (『風の大地』)

 開店時間を30分早める。

 月山照基 『速水御舟の真贋考』 が売れる。
 2打数1安打。打率 2割2分6厘4毛。


  2019年3月27日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第82試合

  1. 『わがマチの人物地図』 の米町が載っている巻
  2. 深井克美
  3. カズオ イシグロ 『浮世の画家』
  4. 村上春樹 『騎士団長殺し』
  5. ホームページに載っていた外山滋比古 『省略の文学』
  6. 外山滋比古 『省略の詩学』
  7. 絵の本 (水彩画)
  8. 内館牧子 『すぐ死ぬんだから』
  9. 雄別鉄道の時刻表が載っているような本
  10. 日本刀の本
  11. 鉄道の本 (社史、時刻表)

 文庫本3冊お買い上げのお客さん、合計金額が縁起がよさそうな777円だった。

 店内でハサミが神隠しにあう。 つい最前まで使っていたハサミが。

 1、2、7が売れる。 『わがマチの人物地図』 は米町が載っていない第2集だったけれど、 お客さんはこの巻でもいいやとお求めに。

 電話で問い合わせの5は本店に在庫あり。 事前にホームページで在庫の有無を確かめていた地元のお客さんだった。 本はこちらに移動して後日店頭でお求めいただくことになる。 4安打目。
 11打数4安打。打率 2割2分4厘3毛。


  2019年3月26日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第81試合

  1. カセットテープ (戦前の霧島昇の)
  2. 作文用紙

 豊文堂書店サイトのトップページ上方に グーグルカスタム検索の小窓を移動させる。 以前の仕様よりもわかりやすくなったかと思う。
 2打数0安打。打率 2割1分8厘2毛。


  2019年3月25日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第80試合

  1. 拓銀が破たんしたときの本

 釧路警察署で用事を足してから11時半に店を開ける。
 1打数0安打。80試合を終えて、250打数55安打。打率 2割2分。

    < ズリ山裏道の遠くへ行きたい >
 旅先のズリ山さんが北大通店めがけて送りつける、企みにみちた郵便物を逐一白日の下にさらす当欄である。

 今年はじめての ズリ山さんからの報告書 である。 投函されたのは大正郵便局。 どこの大正かと思ったら大阪の郵便局だった。 郵便書簡の封筒には、道南の鹿部町の記念スタンプも押してある。
 中身は鯨の竜田揚げの料理カードである。


  2019年3月24日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第79試合

  1. 鉄道関係の本

 「鉄道ジャーナル」 などが売れる。
 1打数1安打。打率 2割2分0厘8毛。

 夜、2階の喫茶ラルゴで 「河村博司 with 磯部舞子  河村・ベチコの 祝 新婚旅行ツアー」 釧路公演 開催。 網走のマンドリン奏者 矢野敏広 さんがゲストで参加する。

 「新婚旅行ツアー」 というのは字義どおりなのである。 ベチコさんが主役の前半と河村さんが主役の後半の2部構成で、 突進性と包容力のふたつの色合いが楽しめるライブになった。 河村さん、名曲をいくつも持ってるなァ。


  2019年3月23日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第78試合

  1. 編み物の本
  2. 2階の牛の絵を描いた人の本
  3. 『海と大地の言い伝え』
  4. 『アイヌの神々』
  5. 『アイヌの踊』
  6. 室蘭の遊郭のことが載っている本
  7. 北海道の遊郭のことが載っている本

 翌日、2階のラルゴでライブがある。 店を閉めてから会場設営を手伝う。
 7打数0安打。打率 2割1分7厘7毛。


  2019年3月22日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第77試合

  1. 本の直し方が書いてある本
  2. 手芸に関する本
  3. 写真立て
  4. 大沢在昌
  5. 岩波文庫の 『ボク東綺譚』
  6. 岩波文庫の 『イリアス』

 小学校のときの同級生が亡くなった。 下の名前が私と同じ読みで、体育が苦手な者同士仲がよかった。 卒業アルバムをひらけば、学校の図書室で本を読むグループの写真に彼と私が収まっている。

 卒業後は別の学校に進み以降会うことがなかったけれど、 数年前、2階の喫茶部長にさそわれて末広で3人で酒を呑んだ。 元同級生は喫茶部長と高校がいっしょだったのだ。 その彼が遺した蔵書を引き受けることになる。

 1、2、4、5が売れる。
 6打数4安打。打率 2割2分4厘0毛。


  2019年3月21日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第76試合

  1. CD (ビートルズ)
  2. 電気グルーヴのCD

 春分の日。
 2打数0安打。打率 2割1分2厘7毛。


  2019年3月20日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第75試合

  1. 推理小説みたいなの
  2. コミック本
  3. 電気グルーヴのCD

 「御神渡り現象」 で玄関口の床が盛り上がったのにつづき、 今度は入り口扉の片側が 「人災」 により半分しか開かなくなる。
 先週は、外に出している2階のラルゴの看板が一部壊れた。 玄関まわりの異変がつづく。 『来る』 の霊媒師・比嘉琴子さんにお祓いしてもらおうか。

 お客さんとラジオの話題で盛り上がり、NHK朝の 「すっぴん」 ファンの多さを改めて思い知らされる。

 「すっぴん」 といえば、この3月で同番組の月曜パーソナリティーを降りる劇作家の宮沢章夫氏。 「群像」 連載の対談をまとめた いとうせいこうの新著 『今夜、笑いの数を数えましょう』 に彼が登場する章があり、これが抱腹絶倒のおもしろさだった。

 たとえば、多摩美時代の宮沢さんが同級生の竹中直人らとやっていた遊びの話。
 「電車の中でじゃんけんをするんですよ。負けたやつが 「この電車は私のものだ!」 って言いながら全車両を歩くとか

 嘘の歌謡曲を作る遊びというのもやっていて、 「「世界歌謡大全集の378ページに 『岩の陰からちょいと見てみれば』 という歌があるんですが、 宮沢さんあれはどんな曲でしたか?」 って いとう君から振られる。 そうするとそれを歌わなきゃいけない。 「岩の陰からちょいと見てみれば〜」 って必ずタイトルから歌い出す」 などなど。

 西村京太郎と大沢在昌が売れる。 前日訊かれた『スラムドッグ・ミリオネラ』 のDVDは、無事お客さんにもらわれていく。

 常連さんに 「ブルータス」 の2014年6月15日号をお求めいただく。 特集は 「喫茶店好き。」。 先月受けたその方のリクエスト 「カフェやバーの隠れ家的な渋めの写真が載った本」 に合致したのだ。 この日の3安打目とする。
 3打数3安打 (内2安打 2/23、3/19分)。打率 2割1分4厘5毛。


  2019年3月19日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第74試合

  1. 料理のレシピ本みたいなの
  2. 曽野綾子
  3. 村田吾一 『雲流るる国後』
  4. 北方領土関係
  5. 『スラムドッグ・ミリオネラ』 のDVDかCD

 1、2が売れる
 『千島教育回想録』 が売れる。

 『スラムドッグ・ミリオネラ』 のDVDは在庫ありだが、お客さんまた来ますと一旦見送りに。
 5打数3安打。打率 2割0分4厘3毛。


  2019年3月18日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第73試合

 午前中、市立病院で特定健康診査を受ける。 早く終わったので、ついでに某科で不調の箇所を診てもらう。

 2階のラルゴは月曜定休日。
 夕方から店を開ける。 玄関口の屋外部分の床面に縦に一本亀裂が入り盛り上がっていたので驚いた。 前夜は異常がなかったのになァ。
 御神渡り現象 と名づける。
 0打数0安打。打率 1割9分5厘5毛。


  2019年3月17日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第72試合

  1. 「別冊太陽」 の小林秀雄
  2. お酒に関する本

 119番に電話をかけて消防の通報訓練を行う。 火元を訊かれて、今年も2階の喫茶ラルゴの厨房から出火したことにする (すみませんね)。
 2打数0安打。打率 1割9分5厘5毛。 (K)
音楽コラム 「レコードの溝」 第50回 吉田拓郎 その5  平位公三郎・文
 平位公三郎さんの自伝的音楽コラム 「レコードの溝」 をお届けします。 今回は、冒頭で本コーナーのこれまでの道のりを振り返っていただきました。 また本編も、吉田拓郎ばかりではなく、 平井一彦、友部正人、こまどり姉妹、友川かずき、樹木希林、小津安二郎といった諸氏の名前が行き交う いつも以上に多彩な内容。
 彼らをつなげるキーワードはズバリ 「狂気」 です。

  平井一彦 『密漁』 (You Tube より)

  友川かずき 『生きてるって言ってみろ』 (You Tube より)

  ニーノ・ロータ 『道』 (You Tube より)


               ×                 ×                 ×


 レコードの溝  第51回 
 吉田拓郎 その6 (『古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう』 『青春の詩』 『たくろうオンステージ第2集』 中編 その2)

                               「大阪のガス人間」 こと 平位公三郎 ・ 文


  (前段)

 このコラムを書き始めたきっかけは、たまたま豊文堂さんに送った <音楽を通した自分史> 〜それが 「前口上」 〜だったと思います。 それを読んだ社長さんに、面白いから書いてみませんかと言われて書き始めました。

 最初は、長い文は店長さんの負担になると思い、 原稿用紙2枚くらいに下書きしてからスマホで清書して送ってました。 (パソコンは持ってないので今でもメールです。) でも、長くてもコピーできるのを知りだんだん長くなりました。

 そのうち、一つのバンドについて書きたくなりピンク・フロイドシリーズが始まりました。 フロイドの総てのアルバムについて書いたら、一区切りとしてこのコラムも終了しようと考えていました。 そのうち月1更新を自分に課して行きました。 その更新回数や内容などに豊文堂さんからの注文は全くありません。

 月1更新は、だんだん自分の仕事のようになって来ましたが、『何でこんなことしてんだろう?』 と思い、 正直しんどい時もありましたし、資料集めに費用がかかったりもしましたが、 上手く書けたなと思った時は楽しかったんです。 「カイカーン! (快感)」 ですね。 それだけですね。 それだけのことで、ボランティアでもありませんしね。

 それに、読まれた方がどう思おうと、私には全く関心がありませんでしたし、 ごく少数の友だちに向けて書いてる積もりでした。 実際、ブログではないので一体何人の人が読んでるのかも分かりませんしね。 それは今も変わりません。

 ところが、諸般の事情で 「レコードの溝」 を休止またはやめるとなった時は、意外に落ち込みましたね。 腑抜けは大げさですけど、ちょっとそんな感じになりました。
 それは、自分でも予想外でした。 気付かないうちに、このコラムは、私の中で (勝手に) 大きく成長してたんですね。

 ですから、今後は気楽に考えて書いて行こうと思います。 拓郎シリーズもいつまで何処まで続くかは分かりませんが、またよろしくお願いします。

  ★

 (では、本編です。)
 拓郎さんの正式デビューアルバム 『青春の詩』 だが、私が使って一番恥ずかしい日本語は <青春> なのです。 1960年代半ばから70年代初め頃、「青春のなんとか」 というテレビドラマが大流行したことがあったが、 大概高校生と教師のあれこれだったのでタイトルだけで内容は分かってしまった。 もういいよ!と思っていた。
 21世紀前半の現在は、幸い <青春> が使われなくなってホッとしている。 (<青春> が好きな人はごめんなさい。)

 (話は飛ぶが)、
 今回の北海道長旅で出会った釧路在住のシンガー・ソングライターを紹介したい。 私と字は違う同姓の 「平井一彦」 さんです。 しかも、歳は私の3つ下で近い。
 しかし、とても固い人生を生きて来た私とは全く違う人生だ。 (平井一彦さんの生き方には憧れるし羨ましいが、自分の性格上体格上絶対無理だと思う。でも憧れる。)

 彼のことは、川島店長から教えてもらい平井さんの発売したCDを7枚持っている。 今回、たまたま平井さんが喫茶店でライヴをやるので店長と一緒に出掛けて、 しかもライヴ終了後に自己紹介して握手してもらった。 感激! 体がでかくてパワーを感じた。

 平井さんは、元漁師でタクシードライバーをやりながらライヴ活動をしている。 私は、その生きざまから生まれる生々しい歌詞と粘っこい歌声にハマった。 「密漁」 や 「臨検」 というタイトルだけで分かるでしょう?(こんな歌ないよ!)

 フォークというよりブルースに近い。 いや、むしろ津軽三味線の土着の匂いかな? (そういえば、最近こまどり姉妹にハマっている。 こまどり姉妹は、ザ・ピーナッツのようにハモれないので軽く見ていたが、少しハモってましたね。 失礼しました!最近は、二人の声の違いも分かります。)

 実は、2年前にラルゴで友部正人のライヴを見て彼にファンレターを渡した。 こんなことは初めてだったが、私の自作の詩を2編書いてたので、彼も驚いたと思う。 ライヴの次の日に本店で彼に会った。
 友部正人は詩人だと思う。 歌詞が詩として成立しているから <吟遊詩人> だ。 なんか、力まずに自然に自由に生きてる感じが素敵だった。

 でも、平井さんはメジャーな雰囲気の楽曲とは異なるし、友部正人とも違う。 その土着性?は独特だ。
 平井さんは、友川かずきにハマり影響を受けたそうだ。 友川かずきは名前だけは知っていたが、 テレビで 「生きてるって言ってみろ」 をギターの弦を切りながら歌う姿を観て衝撃を受けた。 しかも、胸ポケットには赤鉛筆を何本か入れていて、競馬か競輪の途中だと言っていた。

 私はぶっ飛んだ! 歌い終わり、「小遣い稼ぎができた」 と言って平然と帰って行くのを、 司会をしていた坂崎幸之助となぎら健壱が唖然として見送っていた。 またギャンブルに行くのだろうな。 『すげえなーやるなあー』 と、思った。
 と、ともに <ザマーミロ!> とも思ったのは誰に対してでもない。 司会をしてた2人を含めて、安定してる人たちに向けて 『世の中にはこんな人も居るんだよー!』 と叫んでやりたい気持ちになったのだ。
 何故だか分からないけど。…

 当然、友川かずきにもハマりCDを買いましたよ。 昔、三上寛に衝撃を受けたがまた違う衝撃だった。 まるで、詩人のランボーがギターを掻き鳴らして歌ってると思った。 狂気を感じたのだ。

 音楽だけで食って行くのは難しいし、<濃すぎる> ミュージシャンは不特定多数には受け入れられず特定される。 濃い原液は飲みにくいから薄めないと広められないが、その薄め方が問題だと思う。 だから、薄めずに自分の道を行くなら歌以外の収入が必要になる。
 それでいいじゃないか! 印税生活ができる人は、ヒット曲が必要だ。 そんな人は限られている。

 友川かずきには、狂気がある。
 平井一彦さんは、狂気の寸前で留まるが、いつそこへ突っ込んでもおかしくない危うさを感じる。 そこが魅力なのです。 こんなミュージシャンは居ませんね。

  ★

 さて、拓郎さん。
 当時は <たくろう> 名義ですが、初期の彼にはかすかに狂気を感じたけれど、 彼は (メジャーになるため?) 敢えてそれを棄てたか封印した。 (中津川のコンサートで、「人間なんて」 を1時間か2時間歌ったとか…狂気ですね。)

 加川良や泉谷しげるは狂気を自分なりにアレンジして表現した。 遠藤賢司は、ロックで狂気に走った。 だから、(大きな) 狂気を孕んだミュージシャンはメジャーにはなれないのですが、 ミュージシャンなんてみんな狂気を抱えてるんですよね。 役者や画家も同じです。 アスリートも同じです。

 実は、私たち一般人も狂気を抱えてるんですが、敢えてそれを見ようとはしません。 その狂気は、例えば 「え〜!あの人が?」 という類いです。 外面からは狂気は見えませんし、見せないようにしている人もいるでしょうし、 自分の狂気に気付かない人もいるでしょう。
 でも、私は総ての人が狂気を抱えていると思っています。 それを、上手く引き出せれば (まれに) 芸術になることもありますが下手をすれば犯罪です。 その差はとても大きいのです。

 では、ここで (私なりの) <狂気> を定義づけたい。 一般に 「狂気の沙汰」 といえば犯罪行為を指すが、そもそも法律が無ければ犯罪行為も無いことになる。
 では、正気とは何か? 法律に触れない生活をすることか。普段生活をしていて法律など意識しないが、 社会生活を営む上で法律はルールとして絶対に必要だ。

 しかし、時として小さなルールを破りたくなることは誰にもあるでしょう? (横断歩道以外を渡るとか、唾を吐くとか)。 刑法に触れるようなルール違反は、それを実行すると犯罪→ (近い) ←狂気となるが、 私はそれとは少し異なる定義をしたい。
 狂気とは、『人間の本能から最も遠い欲望を実践実行すること』 だ。 つまり、食欲・性欲・睡眠欲から遠く外れたことに没頭熱中することだ。

 (仮定として)、私は独房に閉じ込められたとしても、 (食事は保障され) 紙と鉛筆と本があれば生きていける自信はあるが、 普段の生活から読むことと書くことと考えることを禁止されたら狂うと思う。 いや、正気を失う。
 だから、ミュージシャンは歌わないと狂うんです。 映画監督は徹底的にこだわるんです。 その時、その人は人間の本能からは最も遠いところに居ます。 でも、それはスゴい快感なのですよ。 だから、止められないのです。

 人間は、<狂気> を吐き出さないと正気を保てないんですよね。 実に厄介な生物です。 それは、ひょっとしたら知性と理性を手に入れた時に、 狂気も <隠し味> として含まれていたのに気付かなかったのかもしれません。
 〜〜この世に狂気がなければ犯罪も戦争も起きませんが、芸術も生まれなかったかもしれません。 狂気がなければ平穏で平和でしょうが、如何にも退屈ではありませんか?〜〜
 あの世には狂気はないのでしょうね。 多分…

 ここまで書いて、やっと分かりました。
 私が、この 「レコードの溝」 を休むかやめるかでしばらく停滞していた時は、体調が悪くなりました。 それは、頭の中の狂気を吐き出せなかったからですね。 心の便秘です。 吐き出す <場所> が無くなったんですよね。 汚くてすみません。

  ★

 最近、狂気を感じた映画は川島店長から紹介されて観た、樹木希林の出演作 『日日是好日』 ですね。 私は、不覚にも冒頭から泣きそうになった。

 茶道が題材の静かな映画だが、〜「イタリア映画のフェリーニの 『道』 を家族で観たが、 私 (主人公の女子大生) は子どもだったのでさっぱり分からなかった」〜という語りで、 まずぐっと来てしまったのだ。 (百席が満席に近いスクリーンの前で、泣いてるのは恐らく私一人だろうと思うと恥ずかしくなり、 余計に涙が流れた。)
 それは、『道』 の悲しいストーリーを思い出したからなので、この映画の本筋とは直接関わりがない。 しかし、主人公の女の子の成長と心情の変化には通低しているのだ。

 まだまだ上映中なので詳しい内容は省くが、樹木希林の演技は <静かな> 狂気に満ちていて、 ラスト近くの顔のアップは何とも言えない表情であり、(「無我」 にも見えた。) 『嗚呼、この人はもうこの世に居ないんだ』 と思うと不思議な気持ちになった。 (後日、映画 『道』 を観たが涙は出なかった。 …記憶の中の映画とは形が変わってましたね。 いや、映画自体が変わることはないので私の記憶が変わってましたね。)

 この作品は、茶道を通して禅の精神にもつながってると思う。 〜〜果たして、樹木希林は悟りを開いて逝ったのだろうか?〜〜 あの表情からすると…悟ったと思うが、それが何かはもちろん私には分からない。 結果論だが、<諦め> にも見えた。

 ※(注) この映画は、退屈な人には退屈です。 田舎の友だちHくんは冒頭は爆睡したと言ってましたし、私の回にも静かな寝息が聞こえましたからねぇ〜。 でも、Hくんはもう一度観たいと言ってますし私もそうです。

 こういう、特に大きな事件の起こらない映画 (個人的には起こりますよ。) のことを私は 《小津安二郎的作品》 と呼んでいます。 映画時間の流れがゆっくりゆったりしてますが、川島店長はそこにアクションを見出だしてましたね。 それもひとつの映画の見方ですよね。

 それと、「物事にはすぐに分かるものと、時間がかかるものとがある」 にも感銘しました。
 茶道の所作が合理的かというと不合理でしょう。 その所作にいちいち意味を求めても、それこそ無意味です。 でも、現代人は <合理的であること> にこだわるんですよね。
 例えば、数字で示されると安心し納得するんですよね。 (だから、逆に騙されやすい。) でも、犯罪を起こすんですよね。 矛盾です。 犯罪は、合理的ですか?

 「教育は不合理です」 と、この前参加した大学の卒業生の集まりで、ある教授が言った。 それは、以前聞いた 「教育は矛盾です」 と符号する。

 久し振りに見直した小津の作品 『彼岸花』 で、 主人公の頑固な父親が奥さんに矛盾していると攻められて言い返す。 「矛盾してないのは神様だけだ。人生は矛盾だらけなんだ! だから矛盾の総和が人生だって言った学者だってある」 と、必死で言い返す。
 その様子が、いつも貫禄充分の主人公の父親が子どもの様に駄々をこねるので、 笑ってしまったが私も矛盾のかたまりです。 (この場面がこの映画唯一の山場と言ってもいい)
 でも、67歳になって小津作品を観ると、沁みますねぇ〜。 確かに、時間を経ないと分からないこともあります。

 それに、映画作品自体は変わらないのに、いつの間にかそれを観る自分の方が変わって行っているのです。 それを成長というのか老成というのか、経験を積んだというのかは分かりませんが、不思議なことですね。
 映画作品が <物差し> で、変化しなくても、 それを時々 <今現在> の自分に当てると長さが変わってる感じですね。 うん、そうだ!物差しだ。
 今の自分とぴったり合う昔の映画があると思いますよ。 (それは、いわゆる名画でなくてもいいんです。)

 だから、この映画 『日日是好日』 を観た若い人が、今から20〜30年後観るとどう思うのか楽しみだ。 多分その頃私は向こうで、樹木希林さんに会ってるかな? 会いたいな。 でも、ちょっとこわい。

  ★

 映画 『彼岸花』 は、1958年(昭和33年)の作品だ。 私は小学2年生か! ちょうど60年前になる。 私は遅い子どもなので、その当時の私の父親が映画の佐分利信の父親と同じような年頃だと思う。 そう思ってこの映画を観ると余計に感慨深い。
 生活環境は大きく変化しても、人間のやることはそんなに変わらないのですよね。 (うちの父親も、時々ムキになって母親とけんかしてたな…。 その夜は、母親と妹と3人で父親と別の部屋で寝てましたね。 でも今は、その時の父親の気持ちが分かりますけどね。)

 この前、1つ下の友だちと京都の母校の大学へ、教育学科開設50周年記念行事に参加したが、 友だちは何10年振りだったのでその変わり様に驚いて声も出なかった。
 ちょうど、学園祭だったので50年前の私たちみたいな年齢の学生たちを、 ベンチに白髪のおじさん2人で腰掛けて眺めていた。 「50年か…」と、2人で呟きながら。

 その、約50年前の1970年に、このアルバム 『青春の詩』 は発売された。
 オリジナルアルバムで言えば2枚目が 『人間なんて』 で、3枚目が 『元気です』 と続くのだが、 アルバムジャケットの拓郎の顔の変化を見てみたい。

 『青春の詩』 の拓郎は、おかっぱ頭で若い!と言ってももう24歳だ。 (でも、失礼ながら当時21歳くらいのK 先輩の方が老けて見えた。) 私は拓郎は、当時20過ぎでもっと若いと思っていたから、 「結婚しようよ」 の時は26歳だったのだからと、今更ながら納得した。

 さて、デビューアルバムの拓郎の顔は挑みかかるように見えるが、 『人間なんて』 の階段に座るジーンズに長髪の拓郎は、少し余裕を感じる。 加藤和彦ディレクターのこのアルバムは、変化に富んでいて良くできている。
 そして、メジャーに移った 『元気です』 の顔は不満たらたらに見える。 その拓郎の唇が、ミック・ジャガーみたいに分厚くてセクシーとか話題になりましたね。 今見ると、そうでもない。

 この3枚のジャケット写真に共通しているのは、拓郎の視線がカメラ目線ではないことだ。 3枚ともカメラのレンズを見ないで他所を見ている。
 それで思い出したが、初めて拓郎がテレビで 「マークU」 を歌うのを観た時も、 「襟裳岬」 で賞をもらった時もテレビカメラから視線を外していた。 俯いていた。
 それは、その後のマスコミに対する拓郎の姿勢につながると思う。 拓郎は、マスコミを信用していなかったのだ。

 ここまでの3枚目までが <私の拓郎> なのですよ。 これから後の拓郎は、少し私からは離れて行きます。 言い換えれば、拓郎に対する私の気持ちは <薄く> なって行くのです。

 拓郎を最も身近に感じたのが、2枚目の 『人間なんて』 で、まだ少し素人っぽさを残しているが、 『元気です』 からは完全にプロミュージシャンになってだんだんカリスマに近づくのです。 顔がアイドル顔になります。
 でも、この3枚のアルバムが、私にギターを弾いて歌う愉しさや、 カラオケの無い時代に自分のストレスを発散させる方法を教えてくれたのです。

 ありゃあ〜、またまた話はズレて、映画の話が中心になりましたね。
 すみません、『青春の詩』 と 『たくろうオンステージ 第2集』 の各楽曲については次回にします。


                                      (2018年11月21日掲載)

                           これまでの 「レコードの溝」は こちら です。
常連さんのリレー連載 「本を繋げて」 特別編 福田光夫 「泉川駅史稿」(先行公開版)
 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる 「本を繋げて」 という連載コラムを設けました。
 本に魅入られ、ときに格闘しながら、歩みをともにしてきた方々が、とっておきの話を持ち寄ってくださいます。 いずれも広い意味での 「発見」 にまつわる物語になるでしょう。
 本を繋げて人を繋いで、読書の愉しみ、探書の悦びが少しでも身近になりますように。

               ×                 ×                 ×


 「本を繋げて」 の特別編として、根室市在住の福田光夫さんによる 「泉川駅史考」 (先行公開版) を掲載いたします。

 北海道東部のとある駅と町のかかわりを見つめた貴重な論考であるのは勿論のこと、 福田さんの少年期の幸福な思い出と結びついた、これだけは書き残しておきたいという使命のようなものがお分かりいただけるかと思います。
 また、本編がこの時期に発表される背景には、 JR北海道が北海道新幹線開通の裏で進める赤字路線の廃止検討策への懸念も見てとれるでしょう (福田さんは3月下旬に廃止される花咲駅の駅史を現在編纂中とのこと。 追記: 『花咲駅史 1921.8.5-2016.3.25』 は2016年10月初旬に刊行されました)。

 今回発表分は先行公開版だということですが、追加情報を加えた完全版の執筆も構想しておられます。
 長文のため、中盤以降は別ページにリンクを貼ってお読みいただけるようにしました。 画像はクリックすると拡大できます。 ぜひ最後までお付き合いください。



 第41回 特別編 「泉川駅史稿 (先行公開版 2015.1.6 現在)
                                            福田光夫 ・ 文


  ■はじめに

 平成元 (1989) 年4月29日、根釧台地の発展を支えてきた標津線が廃止された。 人々の夢や希望、あるいは絶望を運び続けた標津線の全貌は、個々の記憶や映像類、 同年に発行された 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 等をもって、今も語り継がれてきている。
 そんな標津線の駅のひとつに 「泉川駅」 がある。 正真正銘、本物の僻地にあった駅である。 この駅に愛着を感じている人たちは、当時、住んでいた人たちか、秘境駅として訪れたことのある特定の鉄道マニアしかいないだろう。

平成元年4月29日の泉川駅。(クリックすると 拡大します)

 「泉川駅」 のあった市街地は戦後、急速に発展し、急速に萎んでいった特異な歴史を持つ。 今は、市街地部分は消失し、点在する酪農家が泉川を支えている。
 まだ市街地が少し残っていた昭和40年代に、父親の転勤の都合で、 小学校2年から6年生までの5年間、駅の近くに住んでいた者が駅史をまとめてみた。

 私は、昭和49 (1974) 年3月に廃校となった泉川小学校、最後の卒業生8人のなかの一人であったことを先に書いておく。
 泉川小学校の校歌は 「根室広野の樹木 (きぎ) あおく…」 で始まる。
 「泉川駅」 とは、そんな場所に、ポツリと出現し、ひっそり消えていった。 戦後70年のなかで辿った 寂しい駅の物語である。


  ■標津線の全線開通

 「泉川駅」 を語る前に、標津線全体のことを簡単に解説する。
 標津線は 「標茶駅」 と 「根室標津駅」 を結ぶ横の線 (69.4km 全線開通前は標茶-中標津間を標茶線と呼称) と、 「中標津駅」 と 「厚床駅」 を結ぶ縦の線 (47.5km) がT字状になっていた。 根釧台地に入植した人々の動脈路として、生活や産業を支えてきた。

「中標津西別間鉄道開通記念ゑはがき」袋の表紙。(クリックすると 拡大します)

 昭和9 (1934) 年10月発行の祝標津線開通記念 「新根室41号」 によると、 大正10 (1921) 年に根室本線が根室駅まで開通するや、直ちに本格的な標津線の建設運動が始まった。 翌大正11 (1922) 年4月法律第37号鉄道敷設法中に 「根室厚床附近より標津を経て北見国斜里に至る鉄道」、 即ち根室原野縦断鉄道が予定されるに至った。

 最初に開通したのが、「厚床駅」 と 「西別駅」 間で、昭和8 (1933) 年12月1日に開通した。 次いで 「西別駅」 と 「中標津駅」 間が、昭和9 (1934) 年10月1日に開通し、縦の線ができた。 もともとは、「厚床駅」 から 「根室標津駅」 までが標津線の名称だった。 「標茶駅」 と 「中標津駅」 間の路線は、後で追加され、奥地の拓殖事業の推進に対応したものだった。
 次に 「標茶駅」 と 「計根別駅」 間が昭和11 (1936) 年10月29日に開通し、 「根室標津駅」 までの全線開通は、昭和12 (1937) 年10月30日のことだった。

 当時の標津村が発行した 「中標津西別間鉄道開通記念ゑはがき」 が手元にあるので、 袋の表紙と、封入されていた4枚の絵葉書を掲載した。 袋の表紙にある地図を見ると、標茶−標津間が開通していない。 標津線と関係のない写真もあるが、中標津地域の 「ご自慢」 が何であったのか、分かるので掲載した。 なお、鉄道マニアにとってバイブルの 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 には、いずれも未収録の資料である。

中標津駅。(クリックすると 拡大します) 標津市街全景。(クリックすると 拡大します) 養老牛温泉。(クリックすると 拡大します) 農事試験場根室支場。(クリックすると 拡大します)

 全線が開通した際には、鉄道省北海道建設事務所が 「標津線標茶線全通記念絵葉書」 を発行している。 袋の裏面が建設要覧になっており、線路平面図1葉や絵葉書4枚が封入されていた。 こちらは 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 にも白黒写真で掲載されているが、ここでは、袋の両面と絵葉書4枚を掲載した。

「標津線標茶線全通記念絵葉書」袋の表面。(クリックすると 拡大します)

 袋の表側の絵は、国後島に向かっていくようなSLの後ろ姿が旅愁を誘う。 まさか、その8年後、ソ連に不法占拠されてしまうとは、誰も予想はしていなかっただろう。 今見ると、何か苦難を暗示しているかのような図柄だ。 裏の建設要覧は、標津線の建設事情を知るための第1級資料である。

「標津線標茶線全通記念絵葉書」袋の裏面・建設要覧。(クリックすると 拡大します)

 (建設要覧は、標津線と標茶線に分かれている。なぜ、標津線に統一されたのか調査中)

 なお、私の手元にあるのは、線路平面図が欠落している。 地図を見たい方は、「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 を参照願いたい。 その代わり、この駅史のおまけとして、バイブルの方には未収録の 「尾岱沼の蝦取船」 絵葉書を掲載した。 「尾袋沼」 と誤植がある。 直接、標津線とは関係ないので、掲載しなかったのだろう。

根室標津停車場。(クリックすると 拡大します) 標津線第二標津川橋梁。(クリックすると 拡大します) 標茶線十六粁附近直線路。(クリックすると 拡大します) 尾岱沼の蝦取船。(クリックすると 拡大します)

  ■泉川の地域史と駅の誕生

 別海町と厚岸町及び標茶町の境界線近くあった 「泉川駅」 は、「標茶駅」 の東隣の駅となるが、 間には 「多和乗降場」 (標茶駅から2.6km) があった。 「泉川」 の東隣の駅は、昭和42 (1967) 年4月1日に、地域の請願によって開設された 「光進駅」 で、終始、駅員無配置だった駅である。
 「泉川駅」 は、標津線の全線開通から7年後の昭和19 (1944) 年5月1日、 まずは仮信号所として開設され、同27 (1952) 年3月25日、一般駅に昇格した。

                         クリックすると つづきをお読みいただけます


                                         (2016年2月1日掲載)
随筆再録 第12回 「近未来の釧路市北大通繁盛記」 豊文堂書店 店主 豊川俊英 ・ 文
  近未来の釧路市北大通繁盛記   一古書店主の夢想
                                 豊文堂書店 店主 豊川俊英 ・ 文


 ――賑わっている。
 釧路駅から幣舞橋、それに橋向こうの南大通りの3軒をいれると、 この地区には何と25軒の古本屋が出来てさらに出店予定が4軒、 また全国チェーンの大型新古書店も進出を窺っているとの噂だった。
 北大通周辺はホテル街と古本屋街、それに従来よりの銀行・金融機関、各種公共施設、民間企業、個人商店がうまく絡み合って、 今や 「北の神田」 「北海道古本特区」 と呼ばれ、日本中より本好きを集めていた。

 JRや航空各社も競ってツアー商品を企画している。
 HACの 「函館・旭川・釧路、古本・温泉満喫の旅」、JALとANAも 「知床・釧路湿原・阿寒観光、古本探索ツアー」、 JRはお得意の3輌のSLを使って、根室―網走迄の特別列車 「SL古本号」 だ。 書棚のついた特別車輌を連結して車内販売もしております。
 来春には東京〜釧路間のフェリーも復活が決まった。 首都圏から自転車やバイク、乗用車で沢山の人が来るだろう。

 北大通商店街は確実に昔々の賑わいを取り戻しつつある。
 空き店舗に手頃になった家賃の魅力で若い人がここ7、8年の間にどんどん開業して増殖したのだ。
 古本のインターネット全盛時代は一服し、商売はやはり対面販売でという社会の変化と、 小さくても個性のある品揃えの店に再びお客さんが戻って来たのである。 オタク的な店主もいるが、その 「オタク」 を専門にしてしまったのである。

 高齢者や障害のある方にも配慮して手すりをつけ段差がなく、 店内を自由に見れる店も3軒あり各店ごとにトイレや休憩所も整備中である。 観光案内、荷物の一時預り、みやげ物販売、古本屋案内も兼ねた 「道の駅」 もあり好評である。 アジア各国からのお客様にも対応出来るようだ。

 駐車場のスペースが確保出来ない等の理由で、出店が遅れていたコンビニ業界も、今は各社が進出し競っている。 新刊書店の大手 「トーチャンゴー」 も40歳以上のお客様に的を絞った新店を現在十字街に建設中である。
 かつて中心街を運行していたあの懐かしの 「くるりん」 も 「こしょりん」 と名前を変えて元気に走っている。 現在は3台が稼動中であり、大切な足となっている。
 古本好きは地味ではあるが確実な滞在型であり1泊・2泊して地域の経済に大いに貢献してくれています。

 高速道路も整備されて出入口の阿寒は、重要な第2の古本屋地帯になろうとしている。 自然の中の樹々に囲まれた静かな地域に、主に美術関係を扱う店が数軒出来て、 一緒に進出して来た骨董店、レストランとミックスして軽井沢のような地域になってきた。 温泉もあり何といっても釧路空港に近いのが、最大の利点であるようだ。

 一方、阿寒湖畔の各ホテルもこの釧路・阿寒の動きを黙って見逃すはずはなかった。 温泉街にも古本屋が出来て、老舗のあるホテルは2つある宴会場の1つをつぶし、ホテル内にちょっとした古書店街を作った。 神田の古本屋もテナントとして頑張っている。

 都心部の栄町にはさらに古書会館が出来て、内外から業者が集まり週に2日はセリ・交換会が行われている。 会館の2、3階は釧公大、釧教大、釧路短大、釧路高専のゼミの学外教室となり、交代でうまく使って交流を深めていた。 若い人もどんどんこの北大通周辺を闊歩するようになって、街が息を吹き返してゆくのが手に取るように分かった。
 周辺では急ピッチで若者向けのアパート・マンション、そして対照的ではあるが高齢者向けのマンションも建設中である。

 ここで古本屋街の各店を紹介してみよう。
 釧路駅前には鉄道・交通専門店の 「SL釧路」、少し行くと文学・郷土誌専門の 「サビタ書房」 と 「豊文堂書店」、 1本裏通りに写真・美術専門の 「キャパ書院」、SF・コミック・サブカルチャー専門の 「ウルトラアトム」、 十字街には絶版文庫専門の 「久寿里文庫」、MOOの中には自然関係、 特に鳥類が専門の 「鶴屋書房」と、鯨や魚類専門の 「鯨書房」・・・。

 ほかの映画館も紹介しよう。 小さいながら3館あります。
 名作と古いアニメ専門の 「釧路名画座」、「北8シネマ」 は古本・中古レコード・ビデオ・CD・DVDも販売し、洋画も上映しています。 「大人の映画館」 はそのまま、昔の日活映画を中心にちょっと色っぽい映画を上映、何とかやっています。
 ――いい時代になりました。

 (「釧路新聞」 平成17年 (2005年) 11月14日 (月) 付紙面より再録。 掲載にあたり、適宜段落空けを増やし句読点などを加えています)


  <現在の執筆者より>
 「俺が書いたやつで最高ケッサクだ!!」 「SFだって言ってんのに、真に受けてどこにそんなにたくさん古本屋があるんですかって訊いてきた、そそっかしいのがいたな」



                                        (2013年11月24日掲載)

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