開設日 2005年 1月 2日
最終更新日 2018年 5月21日

   

港のまち、炭鉱のまちとして栄え、湿原を間近にのぞむ 道東の拠点・釧路。
ここは、1982年よりこの地に店をかまえる 豊文堂書店のウェブサイトです (店舗案内は、こちら を どうぞ)。


お知らせ
5/21 (月)  本店の新規入荷欄
民族、文学、趣味の分野  計10点を 登録しました。

5/20 (日)  北大通店 古書目録
自然、民族、民俗、宗教、健康、芸術、文学、児童文学、趣味の分野  計15点を 登録しました。
(クリックすると 拡大します)
北大通店 2階 喫茶 ラルゴ Largo の 部屋 < 「喫茶ラルゴの新着情報」 >夜は口笛を吹くな
6/7 (木)  岡大介 北海道ツアー2018 in 釧路 開催
6/17 (日)  「湯川トーベン ソロ・ライブ」 釧路公演 開催
7/7 (土)  立川こはる落語会・避暑の旅編」 釧路公演 開催
7/14 (土)  ナジャ (Vo,Gt) & オズバルド (Ba) & 永原 元 (Perc)ライブ 開催

詳しくは 下段の 「ラルゴの部屋 入口」 から どうぞ。

北大通店の玄関を入って
すぐ右手の階段をお上がりください。
美味しいもの、あれこれご用意しています。
散歩の途中の骨休め、1階で古書をご覧になった後など、お気軽にどうぞ。


日替ランチメニュー、展覧会やライブ告知 の 情報は こちら から
喫茶 ラルゴ Largo の 部屋 入口

 平位公三郎さんの自伝的音楽コラム 「レコードの溝」 を更新しました。

 吉田拓郎 集中連載の第3回です。 新たな登場人物として、平位さんの40年来の 「ともだち」である <ギターくん> が加わりました。 釧路出身のバーブ佐竹の話も飛び出します。

  バーブ佐竹 『ネオン川』 (You Tube より)

  バーブ佐竹 『虫けらの唄』 (You Tube より)

  よしだたくろう 『ともだち』 (You Tube より)

               (2018年5月15日更新)

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 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる連載コラム 「本を繋げて」 を更新しました。

 今回は特別編として、 根室市在住の福田光夫さんによる 「泉川駅史考」 (先行公開版) を掲載いたします (こちら からお読みください)。

 北海道東部のとある駅と町のかかわりを見つめた貴重な論考であるのは勿論のこと、 福田さんの少年期の幸福な思い出と結びついた、これだけは書き残しておきたいという使命のようなものがお分かりいただけるかと思います。

 また、本編がこの時期に発表される背景には、 JR北海道が北海道新幹線開通の裏で進める赤字路線の廃止検討策への懸念も見てとれるでしょう (福田さんは3月下旬に廃止される花咲駅の駅史を現在編纂中とのこと。 追記: 『花咲駅史 1921.8.5-2016.3.25』 は2016年10月初旬に刊行されました)。

                (2016年2月1日更新)

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  2018年5月10日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第125試合

 「これ、100円ショップで見つけた10色ボールペン。 1本でいろんな色が描けるの。 ガトリング銃みたいでいいだろ〜。 これから駅裏のあんたの社長ンとこ持っていってやるんだ。 うっしっし」 と画伯が現物を見せてくれる。
 そ、そんなイカスやつが出てるのかァ〜。 社長じゃなくて儂にちょうだい!

 30分位して駅裏本店の社長から電話がきたので画伯のことを尋ねたら 「いや、来てねェよ。ありゃ <はじめてのおつかい> でも 絶対おつかいしないでフラフラ他所に遊びに行っちゃうタイプだな」
 0打数0安打。打率 2割2分8厘1毛。


  2018年5月9日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第124試合

  1. 山の本

 2階の喫茶ラルゴに100インチの映写幕が導入される。
 1打数0安打。打率 2割2分8厘1毛。


  2018年5月8日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第123試合

  1. 釧路叢書の18巻 『釧路湿原』

 学校の吹奏楽部の演奏会、喫茶店のコンサート、雑貨屋さんの展示会など、 音楽ライブを中心にポスター掲示の依頼が次々と舞いこみ、5件で10枚以上になる。 まるで示し合わせたかのよう。 こんな日もあるんだな。 催し物が花ざかり、全部貼ったら店頭がとても明るくなりました。

 音楽ライブといえば、釧路管内のライブ情報をまとめたサイト 「LIVE IN KUSHIRO」 、あります。 皆さん重宝してくださ〜い。
 1打数0安打。打率 2割2分8厘7毛。

 北大通店にて 短歌会 白薊 (しろあざみ) の新刊冊子の取扱いがはじまりました。 お値段は1冊 800円。
 「日常を己の中に納めようと 若い感性が紡ぎだす 言葉の種火!」 と常連さんがコピー文を寄せてくれました。
 こちら で内容を確認できます。


  2018年5月7日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第122試合

  1. 原田康子
  2. ふだん五木寛之や内田康夫読んでるんだけどおすすめの本
  3. 折り紙の本
  4. 植物図鑑

 朝、愛国のパッケージプラザ我満で包装資材を買い足す。
 開店時間を遅らせることにしていたので、つづけて 港文館 へ。 「アサノ ブラザーズ展 パート4」 を覗いてくる。

 ブラザーズの弟の方、アサノユウスケさんがダンボールでこしらえた立体工作のでかい牛、 名づけてウシオにぞっこん。
 午前11時より開店する。

 原田康子の文庫が2冊売れる。 図書館で借りて読んだけれど手元に置きたくてとお客さん。
 他に 『北海道植物教材図鑑 野の花』 が売れる。
 4打数2安打。打率 2割2分9厘3毛。

 北大通店の めくりめくられ小樽文学館 に注文していたものがあれこれ届く。 先ごろ終了した 『連城三紀彦展』 と、 99年開催の特別展 『昭和歌謡全集 北海道編 流行歌にみる民衆史の深層』 の図録2冊、他にオリジナルマスキングテープも。

 『昭和歌謡全集 北海道編』 は、来月2階のラルゴでやるシンガーソングライター  岡大介 さんのライブの参考になりそうなので。 野口雨情・船頭小唄、伊藤権之助・男の勝負 (港湾人夫の労働歌)、アリューシャンの春 (アッツ玉砕)、 こまどり姉妹・幸せになりたい (北海道炭鉱史)など、目次を拾うだけでグッとくるものがある。


  2018年5月6日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第121試合

 買い入れが多くて身動きがとれなくなってきた。
 0打数0安打。打率 2割2分6厘4毛。


  2018年5月5日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第120試合

  1. キャッとなっちゃうような本
  2. サルトル 『存在と無』
  3. 古今亭志ん生 『びんぼう自慢』
  4. 北海道の本
  5. アイヌ民族
  6. 北海道の国防の本
  7. シャンソンのレコード
  8. 北海道の怖い話
  9. 北海道の音楽のCD
  10. 道東の地図の古いの

 こどもの日。
 常連さんの別宅書庫に雨漏りの悲報。

 合田一道・友成純一 『北の幽霊、南の怨霊』 が売れる。
 10打数1安打。120試合を終えて、371打数84安打。打率 2割2分6厘4毛。


  2018年5月4日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第119試合

  1. 『GOTTA!忌野清志郎』 角川文庫
  2. 「ロッキング・オン・ジャパン」 の忌野清志郎特集
  3. 『忌野清志郎 永遠のバンド・マン』
  4. 忌野清志郎写真集
  5. 雑誌 「LIFE」
  6. 奇門遁甲
  7. 石牟礼道子

 みどりの日。
 猫田さんに 「北海道と京都と その界隈」 の第6号をいただく。 猫田さんが指摘するように、確かにこの号は北海道の記事が少ない。

 道立図書館に頼んでいた資料の郵送複写サービスが届く。

 年配のお客さんが地元大型書店の駐車場の車内で買ったばかりの本を熟読していたら警察官の職務質問にあった。 身分証明書の提示にも頑として抵抗したという一部始終を身ぶり手ぶりで再現してくれたのだが、 やればやるほどその頑固さが愛嬌たっぷりのしぐさに転じて、申し訳ないけれど吹き出してしまう。
 ちなみに読んでいたのは洋泉社の 『アニメ秘宝 発進準備号』。
 7打数0安打。打率 2割2分9厘9毛。


  2018年5月3日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第118試合

  1. 他にこういう雑誌 (「ヒッチコックマガジン」)

 憲法記念日。 雨。

 近所のヤマダ電機でプリンターを買い換える。
 1打数0安打。打率 2割3分4厘4毛。


  2018年5月2日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第117試合

  1. 社会科学の岩波文庫
  2. 社会科学の大月とかの
  3. 外国人にもわかる日本語の振り仮名のある本
  4. 村上春樹
  5. 辞書で国語だけでなくカタカナ語も載っているもの
  6. 古典文学

 来釧中の岩村誠二さんから、 昨日の日付の風景印ハガキが5通 届く。
 釧路武佐、釧路愛国、鶴居、幌呂、布伏内の各郵便局から投函されている。 裏面は昨年写した雄別鉄道線路跡サイクリングロードの写真など。

 ご本人はこの日もレンタサイクルで市内近辺をまわった模様。 夕方の特急で札幌へお帰りになった。

 2、6が売れる。
 6打数2安打。打率 2割3分5厘1毛。

 北大通店の めくりめくられキネマ旬報 映画本大賞 2017 が発表される。 読んでいたのはジャック・ドゥミとミシェル・ルグランの本1冊きり。


  2018年5月1日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第116試合

  1. 竹中 労
  2. English Books
  3. 苔の図鑑
  4. 『人間革命』
  5. 芥川龍之介の 「蜘蛛の糸」
  6. 釧路の本
  7. 「月刊 劇画アクション」?

 開店前に納品を済ませる。

 先週、2階のラルゴでライブを開いたタブレット純さんが、ブログに 釧路の旅の報告 を載せていた。
 ご自身のガラケーで撮った写真は少々画質が粗い。 ラルゴの集合写真なんて、ぼやけている上に 後列の青い服の人物が目鼻立ちも定かでないくらい白い光に包まれていて、 もはやこの世の人ではないみたい。
 昔なつかし 中岡俊哉の 『恐怖の心霊写真集』 (サラブレッド・ブックス) を思い出したぞな、もし。

 何をどう誇りたいのか不明だが、うちの社長が 「俺はタブレット不純だ!」 と言い出した。

 『原色日本蘚苔類図鑑』 が売れる。
 7打数1安打。打率 2割3分3厘4毛。

 小田光雄氏の 「出版状況クロニクル」 が更新された。


  2018年4月30日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第115試合

  1. カッパの栗本慎一郎 「自由大学」?
  2. 小室直樹
  3. ジャズのCD

 札幌の岩村誠二さんがご来釧。 おみやげに 「マチ歩きBOOK・歩らいぶ」 シリーズを2冊いただく。 「vol.5 豊平&学園エリア」 と 「vol.7 麻生エリア」。 20年ほど前の一時期、自転車漕いで古本屋めぐりをした思い出深い地区だ。

 2月下旬に札幌に転出したO君が一時帰省したついでに立ち寄ってくれた。 彼には 「書評冊子 TABULA」 2号 やミニシアター系の映画チラシ詰め合わせセットなどをいただく。
 3打数0安打。打率 2割3分5厘2毛。


  2018年4月29日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第114試合

  1. 日本の庭、庭園の本
  2. 谷崎潤一郎の小説でない本
  3. 車の本
  4. 格闘技の本
  5. 映画の本

 巷ではゴールデン・ウィークとやらが始まっていると伝え聞く。

 暁教育図書 『日本発見 庭園の美』、中公文庫版 『陰翳礼讃』 が売れる。
 5打数2安打。打率 2割3分7厘3毛。


  2018年4月28日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第113試合

  1. Train、station
  2. 開高 健
  3. Pink Floyd 『The Wall』 のレコード
  4. 戦場カメラマンの撮った写真の本
  5. 昔の手芸の本

 釧網線の くしろ湿原 ノロッコ号 の運行がはじまる。
 釧路港に今年はじめての クルーズ船 が入港する。

 『写真で見る北海道の鉄道 下巻』、新潮文庫の開高 健が売れる。
 5打数2安打。打率 2割3分4厘9毛。


  2018年4月27日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第112試合

  1. 宇江佐真理
  2. 佐藤優と芸人のあの人が書いたの
  3. 木谷恭介
  4. 梓 林太郎

 1、3が売れる。
 4打数2安打。打率 2割3分2厘4毛。

 北大通店の めくりめくられ: 愉快痛快のパーシヴァル・ワイルド/巴 妙子・訳 『探偵術教えます』 (ちくま文庫) を読み進める。 おとぼけ通信教育探偵のお出ましだ!


  2018年4月26日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第111試合

  1. 河野 進
  2. おすすめの本
  3. クリスティーの原書
  4. 夏目漱石 『こころ』
  5. 岩波文庫の 『共産党宣言』

 本日のハイライト: かつて栄華を誇った音楽デュオの20年前のフォトブックを手にとった中学生のお客さんが 「え、チャゲ&飛鳥?知らな〜い。お笑いの人?」
 5打数0安打。打率 2割3分0厘5毛。


  2018年4月25日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第110試合

  1. 編み物の本
  2. 短歌新聞社 「新現代歌人叢書」 の尾崎左永子の巻
  3. 短歌新聞社 「新現代歌人叢書」 の桑原正紀の巻
  4. 短歌新聞社 「新現代歌人叢書」 の馬場あき子の巻
  5. 短歌新聞社 「新現代歌人叢書」 の安永蕗子の巻

 「新現代歌人叢書」 ではないけれど、本店に尾崎左永子の 『歌集 彩紅帖』 の在庫あり。 それでもいいわとお客さん。 その後本店でお求めいただけたので1安打としたい。
 5打数1安打。110試合を終えて、318打数74安打。打率 2割3分2厘7毛。

 夜、2階の喫茶ラルゴで 「タブレット純 ライブ」 が 開かれる。 満員のお客さんがタブレットさんの一挙手一投足に熱い視線を送り、 一言発するごとに笑いが巻き起こる圧巻のステージであった。 「学校の七不思議」 に腹の皮がよじれる。


  2018年4月24日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第109試合

  1. ディアゴスティーニとかで出してた昭和何年の出来事とか書いてあるシリーズ物
  2. 京極夏彦
  3. 文春新書 『「社会調査」 のウソ 』
  4. 前に来たときあった曼荼羅の本
  5. 平凡社ライブラリーの 『アイヌの物語世界』

 朝、車の定期点検で釧路町にある整備工場へ。 30分遅れで店を開ける。

 3の 『「社会調査」 のウソ 』 は2日前にも訊かれている。 大学のテキストらしい。
 4は先週売れていた。 『アジアの コスモス+マンダラ』 という82年開催の展覧会図録。
 5打数0安打。打率 2割3分3厘2毛。


  2018年4月23日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第108試合

  1. カミュ 『反抗の論理』
  2. 白石一郎

 社長が腰痛を再発し、本店は完全休業。
 2打数0安打。打率 2割3分7厘0毛。


  2018年4月22日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第107試合

  1. ジャズのCD
  2. 新書 (文春新書の 『「社会調査」 のウソ 』)
  3. 英語の歌詞が載っている楽譜
  4. キリスト教、神学関係の本

 昨年、引っ越し祝いに 『虚無への供物』 (講談社の現代推理小説大系版) を差し上げた橋井由高さんから、小さな白い薔薇の造花をいただく。

 3、4が売れる。
 4打数2安打。打率 2割3分8厘5毛。


  2018年4月21日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第106試合

  1. ジェームズ・ラブロック 『ガイア理論』
  2. 吉田美奈子のCD
  3. 藤田宜永

 明江三奈 (あかえみな) さんが2階のラルゴに上がっていった。
 3打数0安打。打率 2割3分5厘0毛。


  2018年4月20日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第105試合

  1. 雑誌 「壮快」
  2. 辻 仁成 『白仏』
  3. 辻 仁成 『海峡の光』
  4. 辻 仁成の詩集
  5. ヘミングウェイ 『移動祝祭日』
  6. 渡部五郎さん追悼の 『やち坊主』

 渡部五郎さんは1974年に亡くなった釧路市選出の道議会議員。 市長選にも出馬した。 その五郎さんと面識があった方から追悼特集した地元誌の指名が入り、本店在庫をおとりおきすることになる。 売れたら安打にしたい。
 6打数0安打。打率 2割3分7厘4毛。


  2018年4月19日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第104試合

  1. 昔の車の

 朝の出張買入、少量のため数分で終わる。 それから1時間強、お客さんの家の土間で町の移り変わりをふまえた貴重な話をうかがう。

 山陰の映画魔人007さんから録画ディスクの詰め合わせセットが届く。 若山弦蔵吹替の 『007は二度死ぬ』、胡 金銓などなど。 いつもありがとうございます。
 1打数0安打。打率 2割4分2厘3毛。


  2018年4月18日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第103試合

  1. 印鑑
  2. 白川さんの辞典

 納品先に本をおさめて駐車場に戻ると、ちょうど出勤してきたなじみのお客さんに 「いいところに来た。いらない本あるから持っていってよ」 と声をかけられて、ダンボール3箱分を譲り受ける。
 はじめて足を踏み入れたお客さんの仕事部屋は本だらけ。 自分の店かと錯覚するくらいの古書店の匂いにつつまれた。
 2打数0安打。打率 2割4分3厘1毛。


  2018年4月17日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第102試合

  1. 「フロスト」 シリーズ
  2. 札幌までの列車で読むのにちょうどいい、頭使わないで読める海外ミステリーの本
  3. ショパンのピアノ・バラード
  4. 色川武大
  5. 伊集院 静 『いねむり先生』
  6. ジェームズ・アレン 『「原因」 と 「結果」 の法則』
  7. 受験の参考書の古いの
  8. 岩波の 「日本歴史」

 平位公三郎さんの自伝的音楽コラム 「レコードの溝」 を更新しました。

 2階ラルゴのプチ改装で不用になった緑のベンチが古書部におりてくる。 通路に置けなくて階段上がり口に据えた。

 はじめて来た旅行者に2のリクエストを受ける。 ヘンリー・デンカーの 『復讐法廷』 (のハヤカワの再刊本) があったので薦めてクリア。 頭使わないで読めるかどうかはわからない。

 他に4、8が売れる。
 8打数3安打。打率 2割4分4厘8毛。


  2018年4月16日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第101試合

 社長と遠出をしていた。 戻ってきて午後5時すぎより店を開ける。

 安全運転を心がけていたのに出先でおまわりさんに車を停められた。 私も社長も黒い上着に黒いシートベルトをして遠目で違反しているように見えたのだった。

 叩けば埃が出る身の上ゆえ (古本屋と埃は兄弟である)、 あれのことかな、それともこれのことかなと、ちょっぴりドキがムネムネしました。
 0打数0安打。打率 2割4分1厘1毛。


  2018年4月15日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第100試合

 起きると雪が積もっていた。 すぐに融ける雪だったけれど。
 そんな4月半ばの釧路の夜、2階の喫茶ラルゴで 「 リクオハシケン  ツアー2018」 釧路公演 が開かれる。

 「自分の店でリクオさんやハシケンさんのライブをやることは、ラルゴができる前からの夢でした。 嬉しいことに開店以来お二人には何度も来てもらっていますが、 まさか一緒に来る日が訪れるなんて…夢にも思いませんでした!」 とは主催したラルゴの喫茶部長の弁。

 然り、こんな豪勢な組み合わせはまたとない。 アンコールでおふたりが其々歌う 「ソウル」 を聴けた。 絶品。
 0打数0安打。100試合を終えて、282打数68安打。打率 2割4分1厘1毛。


  2018年4月14日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第99試合

  1. 国境なき医師団の本
  2. この間の人の (梓 林太郎)
  3. 植草甚一
  4. 「ミュージック・マガジン」 別冊の2巻目

 梓 林太郎の文庫本が売れる。
 植草甚一スクラップブックが3冊売れる。

 閉店後、またまた窓ルンバの出動。 これで3日連続の窓掃除である。 たまたま居合わせた橋井由高さんが窓ルンバの働きぶりを興味深そうに観察していかれた (前夜は通りすがりのゴメさんも目を丸くして見つめていた)。

 「うちの窓も手が届かないとこがあってよォ、今度やってもらおっかなァ」 と面識がない少々お酒臭い方まで現われる。
 4打数2安打。打率 2割4分1厘1毛。


  2018年4月13日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第98試合

  1. 健康に関する本

 「勁草書房創立70周年 社長にあれこれ聞いてみる」 の連載第1回を読む。
 うちの店にも思想の棚あたりに勁草書房の本がなんぼかあります。
 1打数0安打。打率 2割3分7厘4毛。


  2018年4月12日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第97試合

  1. 「北海の光」、日本聖公会北海道教区の機関紙
  2. A41327 『二十周年記念 釧路戦没者名簿』
  3. 安彦良和 『王道の狗』

 2階の喫茶部長の手配により北大通店に窓ルンバが配属された。

 窓ルンバとはなんぞや。 ロボット掃除機の代名詞ともいうべきルンバ、あれの窓を掃除するやつである。 ルンバの会社とは無関係。 教えてもらった正式名称はうっちゃって私が勝手に名づけた。 ダチョウ倶楽部の くるりんぱ みたいで気に入っている。

 営業終了後、その窓ルンバが 店のどでかい縦長ウィンドウの清掃 にはじめて取り掛かった。 コンセントにつないでセットするだけで、足場を組まないと届かない高所も自動できれいにしてくれる。 動きに不具合が出たときだけ喫茶部長が手元のコントローラーで修正することになっている。

 そのまじめな働きぶりをぼけ〜っと大口開いて飽きずに見上げていた。
 なんて賢い窓ルンバなの。 どんどん技を磨いて進化を遂げやがて人間以上の知能を獲得する勢いじゃないか。 いつかきっとドローンみたいに空だって飛べる。

 そう遠くない未来、うちの窓ルンバが覚醒したときその視界に飛び込んでくるのは、 1階古書部のレジまわりの見るに耐えない乱雑ぶりであろう。

 潔癖を至上のものと奉じる窓ルンバなので、 汚れの元凶たる私は真っ先に敵認定されてむごたらしく殺されるにちがいない (『エイリアン』 の最初の犠牲者のように窓ルンバが顔に張りつくなど)。
 機械が人類皆殺しを図るターミネーター世界の到来はすぐそこである。 震えて眠れ。

 ホームページを見たお客さんが 『釧路戦没者名簿』 を探しにみえた。 本店在庫であることをお知らせして、あちらでお求めいただく。
 3打数1安打。打率 2割3分8厘2毛。


  2018年4月11日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第96試合

 2階のラルゴで食事を終えた編集長が下りてきて、私の顔を見るなり 「めっちゃおじいちゃんに見えるよ。疲れてるんじゃない。つーか今朝ちゃんと顔洗ったの?」

 し、失礼なこと言うな、顔くらい洗ってるわい! 洗ったよね。 洗いましたかいのう。
 前日もゴメさんに似たようなことを言われたばかり。 死相があらわれているらしい。

 夜、喫茶部長は常連さんに誘われて 大日本プロレス の観戦へ。
 「俺が帰ってこなかったら乱闘に巻きこまれたと思って」 と悲壮な言葉を残して……。
 0打数0安打。打率 2割3分7厘2毛。


  2018年4月10日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第95試合

  1. ジャズCD
  2. 東大UP選書の 『戦争と法』

 北大通店の めくりめくられ: 本日の読書は、高畑 勲の 『映画を作りながら考えたこと 「ホルス」 から 「ゴーシュ」 まで』 (文春ジブリ文庫)。
 2打数0安打。打率 2割3分7厘2毛。


  2018年4月9日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第94試合

 納品を終えて時間が余ったので市内の大学図書館をはしご。 開店予定の午前11時に店に戻る。

 画伯のカラスTシャツの新作が出来上がる。
 0打数0安打。打率 2割3分8厘9毛。


  2018年4月8日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第93試合

  1. イラストカット集
  2. 短歌の本
  3. 『失敗の本質』
  4. 山本七平 『空気の研究』
  5. 山本七平 『一下級将校の見た帝国陸軍』
  6. 『大本営参謀』?
  7. ミヒャエル・エンデ 『モモ』

 夜、近所に納品。
 7打数0安打。打率 2割3分8厘9毛。

 北大通店の めくりめくられ: 新作 『それまでの明日』 が今ひとつピンとこなかった理由を探るべく、 原リョウを特集した 「ミステリマガジン 2018年3月号」 を図書館で借りる。

 「謎解き要素は、言葉は悪いのだけど、サービスとして加えていたものなんです」 と告白し、これからはハードボイルドに専念していいものを書きたいと語る作者の最新インタビューに得心する。 つまり儂が読みたかったのは謎解きに重心をおいた小説だったのだ。


  2018年4月7日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第92試合

 長いこと 「靫正」 を 「ただまさ」 と誤って読んでいたことがわかる。 正しくは 「ゆきまさ」 だった。 奥村靫正さんのこと。
 0打数0安打。打率 2割4分5厘2毛。


  2018年4月6日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第91試合

 雪が舞い散る中、野郎2人で末広に繰り出して 喫茶ボロンジ で夜のパフェ会。
 0打数0安打。打率 2割4分5厘2毛。

 北大通店の めくりめくられ: 競技かるたの世界を描いて 『シコふんじゃった。』 に比肩する本邦スポーツ映画の名品ではないか、 などと軽はずみに決めつけたくなるくらい、このたび完結した 『ちはやふる』 3部作はすばらしかった。
 そんなわけで田辺聖子の入門書 『歌がるた小倉百人一首』 (角川文庫) を読みはじめる。 (K)
5月第三週の釧路町にて 検索の小部屋
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音楽コラム 「レコードの溝」 第48回 吉田拓郎 その3  平位公三郎・文
 平位公三郎さんの自伝的音楽コラム 「レコードの溝」 の最新回は、吉田拓郎 集中連載の第3回です。
 新たな登場人物として、平位さんの40年来の 「ともだち」である <ギターくん> が加わりました。 釧路出身のバーブ佐竹の話も飛び出します。

  バーブ佐竹 『ネオン川』 (You Tube より)

  バーブ佐竹 『虫けらの唄』 (You Tube より)

  よしだたくろう 『ともだち』 (You Tube より)


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 レコードの溝  第48回 
 吉田拓郎 その3 (『よしだたくろう・オン・ステージ!! ともだち』 実況録音盤・後編)

                               「大阪のガス人間」 こと 平位公三郎 ・ 文


 〜『ともだち』 というテーマなので、話がズレてゆく可能性あり〜

 最初に買った拓郎のアルバムが何だったかは忘れてしまったが、 リアルタイムだとちょうど私が就職した1973年6月発売の 『伽草子』 になる。 しかし、私はこの 『伽草子』 になじめなかった。 何だか気だるさを感じたのだ。 それは <あの事件> の後だったからかもしれない。
 『伽草子』 の前の 『元気です』 が、拓郎の最初の頂点だと私は考えている。 そして、その頂点に押し上げた原動力がこのアルバム 『ともだち』 だ。

 ところで、人は何故音楽を聴くのだろうか?
 もちろん、レコードやCDなど1枚も無くても生きていけるし音楽でお腹が脹れる訳ではない。 でも、私は音楽が無いと生きて行けないのです。
 それは、音楽に助けられたし、食べ物よりも音楽が必要な時もあったからだ。 言葉にできない気持ちを音楽は表現してくれるし、落ち込んだ気分を助けてくれる。 言葉は目や耳を通して脳に意味を伝えるが、音楽は信号として直接脳に届くのだ。 このダイレクトさが堪らないのです。

 私が詩を書き始めたのは、芥川龍之介に良く似た中学校の現代国語の先生が詩を書く宿題を出したからだ。 その時の、自分の気持ちを上手く言葉に表現できた快感が忘れられなかった。
 でも、言葉による表現には限界があり、その溝を埋めてくれたのが音楽だ。 (例えば、ジミヘンがウッドストックで演奏した 「アメリカ国歌〜星条旗よ永遠なれ」 は、 言葉を越えて様々な感情を表現している。)
 音楽は、その時に合った感情を表現してくれるとともに、自分の感情を解放してくれるのだ。

  ★

 3歳で、歌謡曲に目覚めた私はその後、元祖・御三家の橋幸夫・西郷輝彦・舟木一夫や アメリカン・ポップスや和製ポップスを聴き歌い、 やがてビートルズ、ストーンズなどのロックやR&Bからグループ・サウンドの爆発へとつながる。
 そして、フォーク・ギターを弾き始めフォーク・ソングや流行歌などを歌いまくる。 (今は、腕や指先が痺れてもう弾けない…。 60年以上生きていれば、体のどこかが傷んでもしょうがないだろう。 部品交換できれば別だが。…その状態を受容するのもアイデンティティかな?と最近は考えている。)

 そして、20歳代半ばから本格的にジャズにのめり込み、レコード収集に励む。 クラシックのレコードは、ステレオセットを買って間もなくイ・ムジチの 『四季』 を買い、 モーツァルトにもハマった。 時としてクラシックが聴きたくなる。 それにレゲエやシャンソンにフレンチ・ポップスにイタリアン・ポップス、カンツォーネ、 カントリーやブルースや民族音楽も聴くから、殆どの音楽を網羅していると思う。
 こうなると、起床した時や散歩中に、頭の中に突然 <ある曲> が鳴り響くことがある。 だから、ウォークマン (古い!) なんかは私には必要ないのです。 自分でも特異体質だと思っている。

 ここで、私と感性の似た友だちを紹介したい。 彼はアコースティック・ギター (フォーク・ギター) が好きで、マニアックなフォーク・グループを知っている。 彼とは彼が新人として、22歳で職場に入って来た時からの付き合いだから、もう40年近くも経つ。
 彼のイニシャルはまたも <Kくん> なので <アコギくん> にしようかと思ったが、 イメージが悪いので <ギターくん> にします。 今回インタビューしてアンケートに応えてもらったのです。

 私の6歳年下の彼が、子どもの頃に歌ってたのが、何と!田端義夫の 「かえり船」。 これは戦後引き揚げ船の歌ですね。 そして、演歌の上手い彼がカラオケでよく歌ってた黒木憲の 「霧にむせぶ夜」 にバーブ佐竹の 「ネオン川」。 渋い!
 因みにバーブ佐竹は釧路市出身です。 「ネオン川」 の歌詞に驚いた。 子どもの歌う歌ではない!

 「かえり船」 は、彼のお父さんが好きな歌で、「霧にむせぶ夜」 は、歌詞はともかく軽快な曲だ。 しかし、「ネオン川」 の歌詞は重く深い。
 1番は 「誰が名づけた 川なのか/女泣かせの ネオン川」で始まり、2番が重いのですよ。 「義理に死んでく 人もある/金に負けてく 人もある/いくら真心 尽くしても/ 信じられずに 諦めた/恋はいくたび あったやら」
 そして、3番に少し希望がある。 「泥にまみれた 川だって/やがて着くだろ 青い海」 とね。 いやあ、参りました。

 でも、バーブ佐竹にはもっとブルースな曲があります。 「虫けらの唄」 ですね。 今の若い人たちに是非とも聴いて欲しいと思います。 これは、日本のブルースではなくて本場のブルースですよ。 (これは、久し振りに感動した歌です。 バーブ佐竹の歌い方は泥臭い演歌になる寸前で止まっている。
 ギターくんによると、バーブ佐竹はあの顔だから歌が沁みると言っている。私も同意する。)

 で、そんなギターくんがギターを弾きたくなったのは、下の家の2つ歳上の人がガット・ギターを持ってたので、 それを借りて青い三角定規の 「太陽がくれた季節」 を練習したということです。 その後、高校生の時にバイトしてフォーク・ギターを買うのです。 かまやつひろしの 「どうにかなるさ」 を弾きたかったそうですね。
 私の記憶では、松山千春の 「大空と大地の中で」 の歌詞とギターコードを手書きしたのを彼からもらったのが、 ギターに関する交流の始まりかもしれない。

 その後、ギターくんの〈ギター遍歴〉が始まったのは、 彼が初めてのボーナスでヤマハの25万円のフォーク・ギターを買うかどうか迷っている時に、 私が買え買え!と勧めたことから始まったのではないか?と思っている。
 そして、ついに彼は念願のマーチンを手に入れるのですが、そのドル建て価格が家族に知られて奥さんに、 「それだけあれば、洗濯機に冷蔵庫にテレビを買い換えてもお釣りが来るよね」 と、イヤミを言われたらしい。

 因みに、私は就職した時に買った5万円のモーリスでずっと満足している。
 ギターくんのお気に入りは、マーチンD-45とヤマハLL 55DR とテリーズテリーTJ 100らしいですが、 私にはさっぱり分かりまへん! (これは、ギターくんの <お気に入り> なので、彼がこれらのギターを全部所有している訳ではありません。) そんなギターくんは、あっさり売ってしまうこともあるので驚く。

 高校の体操クラブだったギターくんが、フォークソングに興味をもったのは、 部室を持たない <フォークソング同好会> が階段の踊り場などで練習していて、 女の子がギターを弾きながら 「竹田の子守唄」 を歌うのを見たからで、 そのきれいな歌声が印象に残ったらしいのです。
 彼とは長渕剛の 「とんぼ」 を一緒に演奏したが、ピタッとギターの音が合い歌った時の気持ちよさは何とも言えない。

 ギターくんとは、吉田拓郎と長渕剛とボブ・ディランのライヴに行った。 長渕剛のライヴの時は、大阪城ホールの入口まで広場のあちこちで <長渕もどき> がギターを弾いて歌ってるのを見ながら、 俺たちの方がうまいよな、なんて話しながら歩いたものだ。

 ボブ・ディランは、全員黒人ミュージシャンをバックにブルースにアレンジした楽曲をMCも無く淡々と演奏していた。 ディランの楽曲に興味の無いギターくんは、 ステージに並んだギターを双眼鏡で眺めてマーチンだ!と一人で興奮していたのです。 それは、1994年2月の寒い日だった。

 しかし、私がギターくんを最も妬むのは、以前藤圭子の回に少し書いたが、 ギターくんが中学生の時に彼の地元で藤圭子が無料コンサートを開いて、それを見に行ったということだ。 1971年の 「愛の巡礼」 ツアーだ。 私は激しく嫉妬した! 何と!2時間くらいフルバンドで一人で歌ったらしいのだ。 嗚呼、羨ましい!

 ギターくんと話していて気付くのは、いくらロックやジャズやブルースを好きでも、 日本人と生まれたからには、その根っ子には学校唱歌や歌謡曲がしっかりと根付いているということです。 でも、その学校唱歌にしても西欧音楽の影響を受けているので、どこかで世界の音楽とつながってるということになる。
 でも、ギターくんの根っ子は演歌ですね。 彼の粘っこい性格がそれを示している。

 私の場合は、学校唱歌かな? 「荒城の月」 やそれを元ネタにしたと思われる三橋美智也の 「古城」 は、 うちの田舎の城跡 (竹田城跡) がモデルだと思っていた。 (実を言うと、子どもの頃はこんなに立派な城跡が何で有名にならないんだ!とじれったく思っていた。 でも、いざブームになるとそっとして置いて欲しかったと思う矛盾と葛藤するのです。)

 〜「古城」 は、寂れた城の侘しさが全体を覆っているが、 「荒城の月」 は、3番4番で月の光が出てきて人の世の栄枯盛衰を照らすという、より深い内容になっている。 この文語調の歌詞の格調高さは中学生には理解不能だった。 まず、「工場の月」 と思っていたからなぁ〜。 拓郎の 「夏休み」 は、学校唱歌の匂いがする。〜

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 思い出したが、木造の学生寮に入って間もない頃、1969年の6月か? <五つの赤い風船> と他のフォークグループが出演するコンサートに寮の何人かで出掛けた。 それが初めてのコンサート体験だった。

 いや、今思い出した! もっと前高校生の時に、何故か近所のおばさんと2人でバスに乗り、 兵庫県豊岡市の会場へ <こまどり姉妹> のコンサートに行った記憶がある。 竹田城跡の町から2時間くらい路線バス〜全但 (ぜんたん) バス〜田舎のバスです。 に乗り、思春期の男の子と近所のおばさんが話すこともなくて困った記憶がある。 もしかしたら福引券で当たったのかな?

 これが最初ですね。 (調べると、1966年ビートルズが来日した年ではないかと思う。 コロンビア・レコード主催のコンサートで <二代目コロンビア・ローズ> も出演していた。) 〜〜今のところ最後に行ったコンサートは、2008年のポリスとザ・フーのライヴですね。 どちらも凄かった!
 あ、ラルゴでの友部正人のライヴがありました。 2016年6月です。 失礼しました。〜〜

 拓郎の 『ともだち』 を聴いてた頃には、ハーモニカホルダーとC とGのハーモニカを買ってディランの 「風に吹かれて」 や拓郎の 「イメージの詩」 を演奏できるようになっていた。 (この前、広島のFくんに確かめたところ、やはり彼はフォークギターを買って練習していたらしい。 隣の部屋に住んでいながら全然分からなかった。 これは恐らくFくんのプライドだろうと思う。 私に教えてくれとは言いたくなかったのだろう。)

 〜〜少し話はズレるが、私と3人の関係を説明したい。
 私から見てFくんと岸和田くんは、私には無い性格や性質をもっているのでそれが魅力だったのだ。 Fくんは、男女問わず大人でも気楽に気安く話ができる人で、人見知りの私は羨ましかった。
 岸和田くんは、個性が強くて好き嫌いがはっきりしていた。 そして、自分の我を押し通す強さをもっていた。 それは我が儘とは少し違うもので、兄弟家族の中で萎縮してしまう私には羨ましかったのだ。

 そして、K先輩は当時の私にとっては少し不思議な人で、謎の部分があった。 それは、達観してるように見えてあまり欲望を感じなかったからだ。 茶道の影響かな?
 でも、時々人をからかったり鋭い突っ込みを入れたりしていた。 (今でも鮮明に覚えているのは、京都の夏の蒸し暑い昼間。扇風機も無い部屋の床に、 ランニングとブリーフで私の広辞苑を枕に昼寝しているK先輩の姿だ。 当時、ふらふらとして自分に自信がもてない私には、その姿が何故か <悟りし人> に見えたんです。 今思えば、ただ暑くて参っていただけなんですけどね…。 K先輩、バラしてご免なさいね。)

 同期の3人で居る時と、そこにK先輩が加わる時とでは雰囲気が変わる。 私たち3人は、お互いにリスペクトしながらも張り合う部分もあるが、 K先輩が居ると和らぐというか安心するように思うのだ。 私には他にも友だちは居たが、やはりこの3人はスペシャルだと思っていたのです。
 でも、この3人が私のことをどう思っていたかは未だに訊いたことはない。〜〜

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 私の学生時代のテーマは、ひとつは 「アイデンティティの確立」 であり、もうひとつは 「肉体と精神の分離」 だった。 若い頃は、体は元気で軽かったが頭の中は常にモヤモヤして重たかった。 今は体はぼろぼろだが、頭の中は昔ほど重くはない。 それは、モヤモヤを解消する術を長い年月で少しずつ学んで来たからだと思う。

 拓郎のこのライヴのテーマは、「私は狂っている」 で、何でも医者に脳波が異常だと言われたかららしい。 俺は <気〇がい> かよ!と医者に言い返し、皆さんは <気〇がい> を見ているのです。 などと今では口にできない言葉を発している。
 24歳の拓郎も肉体と精神の分離に悩んでいたのだ。 その大きな原因は広島フォーク村解散とダウンタウンズの仲間との別離ではないかと思う。 まさに、拓郎にとっては大きな節目であり分岐点でもあった。

 このライヴは、第一部と第二部に分かれている。 レコードでは、A面とB面になる。
 まず、1曲目は 「おろかなるひとりごと」 が拓郎のギターだけで始まる。 これは、「イメージの詩」 の <下書き> か習作みたいに聴こえる。
 2曲目は、拓郎初期のヒット曲である 「マークU」 だが、 かなりレコードとは違うアレンジをしてるのでイントロだけでは曲名が分からない。 これはディランの真似かな?
 私の記憶では、テレビで拓郎が 「マークU」 を歌うのを見たが、 彼はずっとうつむいていてテレビカメラを一度も見なかった。

 この曲のタイトルについては諸説あり、私は当時拓郎がマークUに乗ってたからと思っていたが、 このライヴで言ってるようにギブソンのギターのローンでそんな余裕は無い。 だから、この曲は完成したがタイトルが決まらない時に、 喫茶店でたまたまマークUを見かけたので決めたということだ。
 しかし、拓郎を振った女の子が金持ち風の男の車に乗るのを見て、 それがマークUだったというのは妙に信憑性がある。 別れの歌だものなぁ〜。 やっぱり振られたのかな? しかし、ラストに 「年老いた男が/川面を見つめて〜」 を付け加えたのは流石です。

 私は、昔から車には全く興味が無いが、マークUには特別な想いある。 それは、当時免許取り立ての広島のFくんが、 バイト先の惣菜屋の大将のマークUを借りてしょっちゅう乗り回していたからだ。 デートもしてたのじゃないかな?

 私も時々そのマークUに乗せてもらったが、この前彼に訊くと、夏休みに何と!広島までマークUで帰ったらしい。 しかし、Fくんは朝からサラダ作りの仕込みを手伝ってたらしいので納得した。 だから、マークUとFくんはリンクするのです。

 和歌山から出て来て一旗揚げた大将は、 私たちに店番を任せるといつも、それじゃよろしく!と言って出掛けて行った。 どうやら大将は競馬場に通ってたらしい。 大将は閉店まで帰って来なかった。 だから、時々売り物のエビ天や金時豆をつまみ食いしたり、友だちが来たらオマケしていた。 大将は、ちょっとサンタナに似ていた。

 3曲目の 「もう寝ます」 は、千葉のお寺で作った曲だと思う。 それは 『小説吉田拓郎』 を読んだからだが、寺の鯉が死んだ時にも歌を作ったエピソードが好きだ。
 ギターくんが、私が井上陽水の歌は <額に入れた綺麗な写真> だけど、拓郎は <生活の歌> だ。 生活の臭いがプンプンしてると昔言ってたらしいのですが、あまり記憶にありません。 でも、千葉のお寺では身の回りの生活の歌をたくさん作っていたと思う。 そして、それが彼のスタイルになったのだ。

 4曲目の 「老人の詩 (青春の詩、かえ歌)」 は、お遊びだが、 ギターくんと2人で1992年8月に神戸に拓郎のライヴに行った。 『〜90分1本勝負〜』 で、拓郎がたった1人でギターとハーモニカで歌った。 拓郎は、曲が終わる毎に楽譜をステージに放り出したので、ギターくんとあの楽譜欲しいなぁ〜と話していた。 その時も、井口よしのり作詞?のこのかえ歌を歌ったように思う。

 5曲目の 「私は狂っている」 は、自分と周囲との違和感やズレを吐き出している。 これは、誰しも感じることだが、今となったら若いなぁ〜拓郎!と思う。 声も若い。
 6曲目は 「何もないのです」。 これも、千葉のお寺で作ったように思う。 牧歌的です。 まだ曲が素人っぽい。

 第二部は、サイレンの音とともに始まる 「やせっぽちのブルース」。 ディランにも 「やせっぽちのバラッド」 という曲があるが、この第二部には初期の名曲が入っている。
 「やせっぽちのブルース」 は中々の味を出しているが、私は2曲目の斉藤哲夫の 「されど私の人生」 が身に沁みた。

 拓郎のエライところは、こだわりの無いところで、良い曲なら自分でも採り入れることだ。 そこが、自作曲にこだわる長渕剛と違うよなとギターくんと話すのだが、 拓郎は確かに自作曲をアマチュア時代からたくさん作ったが、私が思うに大まかなメッセージ的な作詞は得意だが、 もっと人の心の奥を写し出した部分までは入り込めないと思っていた。 だから、岡本おさみや松本隆とコンビを組むのだ。 1人の人間の能力には限りがある。

 3曲目の 「わっちゃいせい」 が、広島時代のダウンタウンズの十八番で、 レイ・チャールズの 「ホワッド・アイ・セイ」 のパロディとは! これも 『小説吉田拓郎』 のおかげで知った。 やはり、拓郎が広島時代を引き摺りながらも歩むためには、これはミソギみたいなライヴだったのだ。

 4曲目の 「夏休み」 の裏には原爆で消えてしまった意味があるのでは?とか、 拓郎の鹿児島の思い出では?とか、これも諸説あるが小学2年で転校したからどこまで覚えているかな?と思う。 それよりも、この牧歌的で学校唱歌的な名曲を楽しめば良い。

 5曲目の 「面影橋」 は、及川恒平作で小室等の六文銭のメンバーだ。 ご存知六文銭は拓郎も一時メンバーだったし、最初の奥さん四角佳子がいた。 ついこの前、岸和田くんと天満橋に行ったばかりだ。
 四角佳子と拓郎の歌う、『伽草子』 の 「春の風が吹いていたら」 が好きだ。 拓郎の乾いた太い声と四角佳子の潤いのある優しい声が絡む。 作詞の女の人は、『小説吉田拓郎』 のラストの方に出て来た人ではないか?と思っている。

 そして、6曲目が 「イメージの詩」 だ。
 元ネタのディランの 「廃墟の街」 を初めて聴いたのは、 1973年の暮れに出た拓郎選曲の限定版ディラン2枚組レコードだ。 11分にも及ぶ 「廃墟の街」 は、次々に浮かぶ文学的なイメージをディランは ギター2本とハーモニカで朗々と延々と歌う。

 訳詞を読むと、歌うには英語でしか表現できない内容で、字余りソングと言われた拓郎とて無理な相談だ。 私は、「廃墟の街」 の一部は覚えてギターとハーモニカで歌えた。 空きっ腹に 「廃墟の街」 を詰め込んだこともある。

 最初、「イメージの詩」 を聴いた時に驚いたのは、<問いかける歌> だったことだ。 問いかける歌なんて初めてだ。 いや、ディランの 「風に吹かれて」 があったな! いや、日本語では初めてだ。 しかし、「古い船には古い水夫が、いつまでも乗ってて古い船を動かしてるなぁ〜」 と思うのは、私だけかな? (この場合の <古い水夫> は、年齢のことではなく <考え方> のことです。)
 カラオケで久し振りに 「イメージの詩」 を歌うと息が切れた。 いや、7分の歌は長いよ。 でも、この曲は42番まであるらしいのですよ。

 そして、いよいよラストの曲 「ともだち」 だ。 この曲を聴くと、つらいというか切ないというか複雑な感情がいつも暗闇から浮かんで来るのです。
 それは、1973年の3月。卒業単位が足らず、かなり焦って必死で単位修得に励み何とか卒業まで漕ぎ着けた。 しかし、採用試験には落ちていたので来年までバイトで食い繋ぐか?と、 卒業して就職して行く友だちをはた目に、卒業式の後寂しく鷹ヶ峰のアパートに戻って行った。
 K先輩は、1年前に大阪で就職していたし、Fくんは広島へ、 岸和田くんは大阪へと就職して行き親しい友だちは居なくなったのだ。

 元々、採用試験の勉強を真面目にしなかった自分が悪いし自分のせいなのだが、 あの時の喪失感と不安感と焦燥感は未だに忘れられない。 4年間、もう少し真面目に勉強すべきだったと後悔してももう遅い。
 でも、その後臨時の採用があり何とか就職して2年間なじんだ鷹ヶ峰のアパートを離れた訳です。 だから、この 「ともだち」 には、特別な思い入れがあるのです。

 今思うと、この 「ともだち」 という歌は、私の学生時代を見事に集約してくれた。 私としては、友だちをつくるのも学生時代の目的のひとつだったから、4年間の京都での生活には満足している。 勉強以外はね。そして、その大切な友だちと再会できたことにも感謝したい。

 拓郎にしても、この後の活躍はここから始まったと言ってもいいと思う。 小さな会場に溢れんばかりの熱気。 この熱気と拓郎のパワーがこの後爆発するのだ。

 では、次回は逆戻りして1枚目の 『青春の詩』 と 『古い船をいま動かせるのは古い水夫じゃないだろう』 と 『たくろうオンステージ第2集』 に行きます。

 ※ この 『ともだち』 は、今でもCDを発売しておりますので、 拓郎ファンで聴いておられない方は是非とも手に入れてください。


                                  (2018年5月15日掲載)

                               これまでの 「レコードの溝」は こちら です。
常連さんのリレー連載 「本を繋げて」 第41回 特別編  福田光夫 「泉川駅史稿」 (先行公開版)
 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる 「本を繋げて」 という連載コラムを設けました。
 本に魅入られ、ときに格闘しながら、歩みをともにしてきた方々が、とっておきの話を持ち寄ってくださいます。 いずれも広い意味での 「発見」 にまつわる物語になるでしょう。
 本を繋げて人を繋いで、読書の愉しみ、探書の悦びが少しでも身近になりますように。

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 「本を繋げて」 の特別編として、根室市在住の福田光夫さんによる 「泉川駅史考」 (先行公開版) を掲載いたします。

 北海道東部のとある駅と町のかかわりを見つめた貴重な論考であるのは勿論のこと、 福田さんの少年期の幸福な思い出と結びついた、これだけは書き残しておきたいという使命のようなものがお分かりいただけるかと思います。
 また、本編がこの時期に発表される背景には、 JR北海道が北海道新幹線開通の裏で進める赤字路線の廃止検討策への懸念も見てとれるでしょう (福田さんは3月下旬に廃止される花咲駅の駅史を現在編纂中とのこと。 追記: 『花咲駅史 1921.8.5-2016.3.25』 は2016年10月初旬に刊行されました)。

 今回発表分は先行公開版だということですが、追加情報を加えた完全版の執筆も構想しておられます。
 長文のため、中盤以降は別ページにリンクを貼ってお読みいただけるようにしました。 画像はクリックすると拡大できます。 ぜひ最後までお付き合いください。



 第41回 特別編 「泉川駅史稿 (先行公開版 2015.1.6 現在)
                                              福田光夫 ・ 文


  ■はじめに

 平成元 (1989) 年4月29日、根釧台地の発展を支えてきた標津線が廃止された。 人々の夢や希望、あるいは絶望を運び続けた標津線の全貌は、個々の記憶や映像類、 同年に発行された 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 等をもって、今も語り継がれてきている。
 そんな標津線の駅のひとつに 「泉川駅」 がある。 正真正銘、本物の僻地にあった駅である。 この駅に愛着を感じている人たちは、当時、住んでいた人たちか、秘境駅として訪れたことのある特定の鉄道マニアしかいないだろう。

平成元年4月29日の泉川駅。(クリックすると 拡大します)

 「泉川駅」 のあった市街地は戦後、急速に発展し、急速に萎んでいった特異な歴史を持つ。 今は、市街地部分は消失し、点在する酪農家が泉川を支えている。
 まだ市街地が少し残っていた昭和40年代に、父親の転勤の都合で、 小学校2年から6年生までの5年間、駅の近くに住んでいた者が駅史をまとめてみた。

 私は、昭和49 (1974) 年3月に廃校となった泉川小学校、最後の卒業生8人のなかの一人であったことを先に書いておく。
 泉川小学校の校歌は 「根室広野の樹木 (きぎ) あおく…」 で始まる。
 「泉川駅」 とは、そんな場所に、ポツリと出現し、ひっそり消えていった。 戦後70年のなかで辿った 寂しい駅の物語である。


  ■標津線の全線開通

 「泉川駅」 を語る前に、標津線全体のことを簡単に解説する。
 標津線は 「標茶駅」 と 「根室標津駅」 を結ぶ横の線 (69.4km 全線開通前は標茶-中標津間を標茶線と呼称) と、 「中標津駅」 と 「厚床駅」 を結ぶ縦の線 (47.5km) がT字状になっていた。 根釧台地に入植した人々の動脈路として、生活や産業を支えてきた。

「中標津西別間鉄道開通記念ゑはがき」袋の表紙。(クリックすると 拡大します)

 昭和9 (1934) 年10月発行の祝標津線開通記念 「新根室41号」 によると、 大正10 (1921) 年に根室本線が根室駅まで開通するや、直ちに本格的な標津線の建設運動が始まった。 翌大正11 (1922) 年4月法律第37号鉄道敷設法中に 「根室厚床附近より標津を経て北見国斜里に至る鉄道」、 即ち根室原野縦断鉄道が予定されるに至った。

 最初に開通したのが、「厚床駅」 と 「西別駅」 間で、昭和8 (1933) 年12月1日に開通した。 次いで 「西別駅」 と 「中標津駅」 間が、昭和9 (1934) 年10月1日に開通し、縦の線ができた。 もともとは、「厚床駅」 から 「根室標津駅」 までが標津線の名称だった。 「標茶駅」 と 「中標津駅」 間の路線は、後で追加され、奥地の拓殖事業の推進に対応したものだった。
 次に 「標茶駅」 と 「計根別駅」 間が昭和11 (1936) 年10月29日に開通し、 「根室標津駅」 までの全線開通は、昭和12 (1937) 年10月30日のことだった。

 当時の標津村が発行した 「中標津西別間鉄道開通記念ゑはがき」 が手元にあるので、 袋の表紙と、封入されていた4枚の絵葉書を掲載した。 袋の表紙にある地図を見ると、標茶−標津間が開通していない。 標津線と関係のない写真もあるが、中標津地域の 「ご自慢」 が何であったのか、分かるので掲載した。 なお、鉄道マニアにとってバイブルの 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 には、いずれも未収録の資料である。

中標津駅。(クリックすると 拡大します) 標津市街全景。(クリックすると 拡大します) 養老牛温泉。(クリックすると 拡大します) 農事試験場根室支場。(クリックすると 拡大します)

 全線が開通した際には、鉄道省北海道建設事務所が 「標津線標茶線全通記念絵葉書」 を発行している。 袋の裏面が建設要覧になっており、線路平面図1葉や絵葉書4枚が封入されていた。 こちらは 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 にも白黒写真で掲載されているが、ここでは、袋の両面と絵葉書4枚を掲載した。

「標津線標茶線全通記念絵葉書」袋の表面。(クリックすると 拡大します)

 袋の表側の絵は、国後島に向かっていくようなSLの後ろ姿が旅愁を誘う。 まさか、その8年後、ソ連に不法占拠されてしまうとは、誰も予想はしていなかっただろう。 今見ると、何か苦難を暗示しているかのような図柄だ。 裏の建設要覧は、標津線の建設事情を知るための第1級資料である。

「標津線標茶線全通記念絵葉書」袋の裏面・建設要覧。(クリックすると 拡大します)

 (建設要覧は、標津線と標茶線に分かれている。なぜ、標津線に統一されたのか調査中)

 なお、私の手元にあるのは、線路平面図が欠落している。 地図を見たい方は、「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 を参照願いたい。 その代わり、この駅史のおまけとして、バイブルの方には未収録の 「尾岱沼の蝦取船」 絵葉書を掲載した。 「尾袋沼」 と誤植がある。 直接、標津線とは関係ないので、掲載しなかったのだろう。

根室標津停車場。(クリックすると 拡大します) 標津線第二標津川橋梁。(クリックすると 拡大します) 標茶線十六粁附近直線路。(クリックすると 拡大します) 尾岱沼の蝦取船。(クリックすると 拡大します)

  ■泉川の地域史と駅の誕生

 別海町と厚岸町及び標茶町の境界線近くあった 「泉川駅」 は、「標茶駅」 の東隣の駅となるが、 間には 「多和乗降場」 (標茶駅から2.6km) があった。 「泉川」 の東隣の駅は、昭和42 (1967) 年4月1日に、地域の請願によって開設された 「光進駅」 で、終始、駅員無配置だった駅である。
 「泉川駅」 は、標津線の全線開通から7年後の昭和19 (1944) 年5月1日、 まずは仮信号所として開設され、同27 (1952) 年3月25日、一般駅に昇格した。

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                                            (2016年2月1日掲載)
随筆再録 第12回 「近未来の釧路市北大通繁盛記」 豊文堂書店 店主 豊川俊英 ・ 文
  近未来の釧路市北大通繁盛記   一古書店主の夢想
                                    豊文堂書店 店主 豊川俊英 ・ 文


 ――賑わっている。
 釧路駅から幣舞橋、それに橋向こうの南大通りの3軒をいれると、 この地区には何と25軒の古本屋が出来てさらに出店予定が4軒、 また全国チェーンの大型新古書店も進出を窺っているとの噂だった。
 北大通周辺はホテル街と古本屋街、それに従来よりの銀行・金融機関、各種公共施設、民間企業、個人商店がうまく絡み合って、 今や 「北の神田」 「北海道古本特区」 と呼ばれ、日本中より本好きを集めていた。

 JRや航空各社も競ってツアー商品を企画している。
 HACの 「函館・旭川・釧路、古本・温泉満喫の旅」、JALとANAも 「知床・釧路湿原・阿寒観光、古本探索ツアー」、 JRはお得意の3輌のSLを使って、根室―網走迄の特別列車 「SL古本号」 だ。 書棚のついた特別車輌を連結して車内販売もしております。
 来春には東京〜釧路間のフェリーも復活が決まった。 首都圏から自転車やバイク、乗用車で沢山の人が来るだろう。

 北大通商店街は確実に昔々の賑わいを取り戻しつつある。
 空き店舗に手頃になった家賃の魅力で若い人がここ7、8年の間にどんどん開業して増殖したのだ。
 古本のインターネット全盛時代は一服し、商売はやはり対面販売でという社会の変化と、 小さくても個性のある品揃えの店に再びお客さんが戻って来たのである。 オタク的な店主もいるが、その 「オタク」 を専門にしてしまったのである。

 高齢者や障害のある方にも配慮して手すりをつけ段差がなく、 店内を自由に見れる店も3軒あり各店ごとにトイレや休憩所も整備中である。 観光案内、荷物の一時預り、みやげ物販売、古本屋案内も兼ねた 「道の駅」 もあり好評である。 アジア各国からのお客様にも対応出来るようだ。

 駐車場のスペースが確保出来ない等の理由で、出店が遅れていたコンビニ業界も、今は各社が進出し競っている。 新刊書店の大手 「トーチャンゴー」 も40歳以上のお客様に的を絞った新店を現在十字街に建設中である。
 かつて中心街を運行していたあの懐かしの 「くるりん」 も 「こしょりん」 と名前を変えて元気に走っている。 現在は3台が稼動中であり、大切な足となっている。
 古本好きは地味ではあるが確実な滞在型であり1泊・2泊して地域の経済に大いに貢献してくれています。

 高速道路も整備されて出入口の阿寒は、重要な第2の古本屋地帯になろうとしている。 自然の中の樹々に囲まれた静かな地域に、主に美術関係を扱う店が数軒出来て、 一緒に進出して来た骨董店、レストランとミックスして軽井沢のような地域になってきた。 温泉もあり何といっても釧路空港に近いのが、最大の利点であるようだ。

 一方、阿寒湖畔の各ホテルもこの釧路・阿寒の動きを黙って見逃すはずはなかった。 温泉街にも古本屋が出来て、老舗のあるホテルは2つある宴会場の1つをつぶし、ホテル内にちょっとした古書店街を作った。 神田の古本屋もテナントとして頑張っている。

 都心部の栄町にはさらに古書会館が出来て、内外から業者が集まり週に2日はセリ・交換会が行われている。 会館の2、3階は釧公大、釧教大、釧路短大、釧路高専のゼミの学外教室となり、交代でうまく使って交流を深めていた。 若い人もどんどんこの北大通周辺を闊歩するようになって、街が息を吹き返してゆくのが手に取るように分かった。
 周辺では急ピッチで若者向けのアパート・マンション、そして対照的ではあるが高齢者向けのマンションも建設中である。

 ここで古本屋街の各店を紹介してみよう。
 釧路駅前には鉄道・交通専門店の 「SL釧路」、少し行くと文学・郷土誌専門の 「サビタ書房」 と 「豊文堂書店」、 1本裏通りに写真・美術専門の 「キャパ書院」、SF・コミック・サブカルチャー専門の 「ウルトラアトム」、 十字街には絶版文庫専門の 「久寿里文庫」、MOOの中には自然関係、 特に鳥類が専門の 「鶴屋書房」と、鯨や魚類専門の 「鯨書房」・・・。

 ほかの映画館も紹介しよう。 小さいながら3館あります。
 名作と古いアニメ専門の 「釧路名画座」、「北8シネマ」 は古本・中古レコード・ビデオ・CD・DVDも販売し、洋画も上映しています。 「大人の映画館」 はそのまま、昔の日活映画を中心にちょっと色っぽい映画を上映、何とかやっています。
 ――いい時代になりました。

 (「釧路新聞」 平成17年 (2005年) 11月14日 (月) 付紙面より再録。 掲載にあたり、適宜段落空けを増やし句読点などを加えています)


  <現在の執筆者より>
 「俺が書いたやつで最高ケッサクだ!!」 「SFだって言ってんのに、真に受けてどこにそんなにたくさん古本屋があるんですかって訊いてきた、そそっかしいのがいたな」



                                          (2013年11月24日掲載)

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