開設日 2005年 1月 2日
最終更新日 2017年 4月23日

   

港のまち、炭鉱のまちとして栄え、湿原を間近にのぞむ 道東の拠点・釧路。
ここは、1982年よりこの地に店をかまえる 豊文堂書店のウェブサイトです (店舗案内は、こちら を どうぞ)。


お知らせ
4/24 (月) 本店 は 月曜定休日のため お休み いたします。

4/23(日)  本店の新規入荷欄
学校史、スポーツ、文庫の分野  計11点を 登録しました。

4/23 (日)  北大通店 古書目録
芸術の分野  計5点を 登録しました。
釧路市の出世坂。(クリックすると 拡大します)
北大通店 2階 喫茶 ラルゴ Largo の 部屋 < 「喫茶ラルゴの新着情報」 >夜は口笛を吹くな
4/18 (火)〜4/28 (金) 「chico の切り絵展」 を 開催しています。

北大通店の玄関を入って
すぐ右手の階段をお上がりください。
美味しいもの、あれこれご用意しています。
散歩の途中の骨休め、1階で古書をご覧になった後など、お気軽にどうぞ。


日替ランチメニュー、展覧会やライブ告知 の 情報は こちら から
喫茶 ラルゴ Largo の 部屋 入口

<豊文堂書店レコード部からのお知らせです>

 ただいま白金町の豊文堂書店 本店では、ジャズ・レコードの買入をしています。
 量が多い場合は出張いたします。 50枚以上であれば、道東一円も伺います。
 お気軽にご連絡ください。


 豊文堂書店 本店レコード部=北海道 釧路市 白金町 1番16号
 TEL/FAX  (0154) 22-4465           


      ×       ×       ×

 平位公三郎さんの自伝コラム 「レコードの溝」 を更新しました。

 最新回はピンク・フロイドから一旦離れて、平位さんが自身の北海道旅行を振り返る番外編です。 小樽、美瑛、釧路、霧多布。 平位さんが旅のさなかにあっても手離さない核のようなものが見えてきます。

               (2017年4月15日更新)

      ×       ×       ×


 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる連載コラム 本を繋げて を更新しました。

 岩村誠二さんの連載 「北海道 本の旅」 をお届けします。

 常連さんのリレー連載 「本を繋げて」 欄は、今回をもってひとまずお休みします。 3年以上の長きにわたってお読みいただき、ありがとうございました。

 過去の 「本を繋げて」 は こちら を どうぞ。

                (2016年5月1日更新)

      ×       ×       ×

 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる連載コラム 「本を繋げて」 を更新しました。

 今回は特別編として、 根室市在住の福田光夫さんによる 「泉川駅史考」 (先行公開版) を掲載いたします (こちら からお読みください)。

 北海道東部のとある駅と町のかかわりを見つめた貴重な論考であるのは勿論のこと、 福田さんの少年期の幸福な思い出と結びついた、これだけは書き残しておきたいという使命のようなものがお分かりいただけるかと思います。

 また、本編がこの時期に発表される背景には、 JR北海道が北海道新幹線開通の裏で進める赤字路線の廃止検討策への懸念も見てとれるでしょう (福田さんは3月下旬に廃止される花咲駅の駅史を現在編纂中とのこと。 追記: 『花咲駅史 1921.8.5-2016.3.25』 は2016年10月初旬に刊行されました)。

                (2016年2月1日更新)

      ×       ×       ×

  2017年4月6日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第87試合

  1. 角川文庫の 『金田一耕助の冒険 2』
  2. 洋裁の修繕などが載っている本

 常連さんが車上荒らしにあう。 鍵をかけずに10分ほど車を離れた隙だった。
 2打数0安打。打率 2割7分0厘6毛。


  2017年4月5日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第86試合

  1. 江戸時代の全国の藩が全部載ってるような本
  2. 角川文庫の横溝正史の 『病院坂の首縊りの家』 の下巻
  3. この前あった 「都筑道夫ひとり雑誌」 の2、3巻
  4. 雑誌 「和風が暮らしいい」
  5. 高橋 優の自伝
  6. 釧路に関する本
  7. 高倉健
  8. チーズの本
  9. 中公文庫のセリーヌ 『夜の果ての旅』 の上巻

 2、3、4が別の方にもらわれていく。

 1と6のお客さんには本店を紹介。 向こうで 『別冊歴史読本 徳川三〇〇藩藩祖総覧』、 『わがマチの人物地図』 の第1、4集をお求めいただき、2安打追加。
 9打数5安打。打率 2割7分2厘7毛。


  2017年4月4日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第85試合

  1. 土門 拳
  2. 中野孝次
  3. 演劇の本 (戯曲)

 2階の喫茶ラルゴで 「日生ハル個展 たんたん!コールマインくんと釧路の街並み展」 がはじまる (4/14まで)。

 介護福祉士として働く傍ら、絵描き作家として活動している日生ハル (ひなせはる) さんの展覧会。 釧路駅から幣舞橋まで伸びる北大通の風景を、 オリジナルのユーモラスなキャラクターたちが闊歩する通りとして描いていただいた。

 斎藤 憐の 『上海バンスキング』 が売れる。
 3打数1安打。打率 2割6分2厘7毛。


  2017年4月3日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第84試合

  1. 中野孝次 『ブリューゲルへの旅』
  2. 野見山暁治のエッセイ集
  3. 他に窪島誠一郎
  4. 俵 万智
  5. 旭川の歌人で最近は小説書いてる人 (加藤千恵)
  6. オサムシの本

 1ヶ月くらい前に、どなたかお客さんが置き忘れていった眼鏡ケース、 そのまま何となく目立つところに出していたら、常連の音訓編集長氏が 「あ、これ私のだ」

 近々 釧路芸術館無言館の展覧会 がはじまるそうだ。 この日の北海道新聞朝刊釧路版の記事で知った。
 無言館館主・窪島誠一郎の 『鬼火の里』 を引っ張り出して机の上に置いていると、 朝一で野見山暁治を探しにきた方がそれに目を留め、 あれよあれよと窪島の別の著作 『北国願望』 がもらわれていく。 お客さんも同じ新聞記事を読んでいらした。

 肝心の野見山暁治 (彼もまた無言館の設立に尽力した人) のエッセイ集は本店に数冊在庫あり。 お客さん、向こうで 『遠ざかる景色』 をお求めに。

 他に 『原色昆虫大図鑑 第2巻 (甲虫篇)』 が売れて、6をクリア。
 6打数3安打。打率 2割6分1厘9毛。

 北大通店の めくりめくられ: ウラモトユウコ 『ハナヨメ未満』 (講談社) が3巻で完結した。 瀬戸内海の離島が舞台の島おこしコメディ。 作者の才能が光り輝いている。
 前巻の刊行からしばらく間があき、例によって記憶があやしいので1巻あたまから遡って読む。 数十巻つづく大長編でなくてよかったぜ。


  2017年4月2日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第83試合

  1. 深田祐介 『われら海を渡る』

 フラワーカンパニーズ の釧路初ワンマンライブの日。 夕方で営業を切り上げて、会場の 釧路 NAVANA STUDIO に駆けつける。 はじめて間近で見て聴いたフラカンのライブ。 曲のよさは無論のこと、ステージを軽快に動き回るボーカル氏の突出した身体表現にも目を奪われた。

 最前列に陣取っていたラルゴの美術部長に後で伺うと、 長年のファンが見ても相当ノリにノッていたようだ。 演者本人も 「舞台もちょうどいい滑り心地で、ターンが回りやすい」 と発言している。 素敵です。

 MCでは 釧路の流氷 にも触れたぞな、もし。
 1打数0安打。打率 2割5分6厘0毛。


  2017年4月1日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第82試合

  1. 乳製品の技術に関する本
  2. サン=テグジュペリの単行本
  3. 雑誌 「墨」
  4. 書道字典

 北大通店の めくりめくられ: 山田耕大 『月刊シナリオ別冊 昼下がりの青春 にっかつロマンポルノ外伝』 (シナリオ作家協会) を読みはじめる。
 脚本家が書いたにしては口述筆記かと思うほど文章が粗いが (誤植も多い)、 斜陽化していく時期に入社した若者の焦りと熱意と空回りを伝えて読ませる。 当時にっかつの劇場に通い詰めていたお客さんがいるので、本書を枕にして話を伺おう。

 3、4が売れる。
 4打数2安打。打率 2割5分7厘1毛。

 小田光雄氏の 「出版状況クロニクル」 が更新された。
 出版輸送の問題が深刻だ。 昔アルバイトをしていた新刊書店のことも出ていた。


  2017年3月31日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第81試合

  1. 船山 馨
  2. 村上春樹 『1Q84』
  3. 佐藤愛子
  4. わたなべまさこ 『聖ロザリンド』
  5. 「MOE」 のピーターラビットの号
  6. ジャズのCD
  7. 『反芻動物の栄養生理学』

 3月末日。 出勤途中に引越し作業中のトラックが目につくようになった。

 2階の喫茶ラルゴの宣伝大臣こと 猫田さん がこの日でラルゴの勤務を終える。 2年弱の間お手伝いいただき、ご苦労さまでした。

 わたなべまさこのマンガ 『聖ロザリンド』 をお尋ねのお客さん、 ウェブの無料配信で途中まで読めるのをみつけて止まらなくなり、書籍版を探しにみえた。
 「すっごく気持ち悪いんですよ。 でもつづきが気になって仕方がないの」
 残念ながら当店に在庫はない。 興味があったら読んでみてと言われたけれど。

 1、3が売れる。
 7打数2安打。打率 2割5分3厘1毛。

 北大通店の めくりめくられ: ゴードン・マカルパイン 『青鉛筆の女』 (創元推理文庫) を読みはじめる。


  2017年3月30日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第80試合

  1. 「マンガ 坊ちゃん」?
  2. 新聞に載っていた熊本の公害のことを書いた本
  3. 大岡 信 『折々のうた』
  4. 手芸の本

 石牟礼道子の 『苦海浄土』 が、2のお客さんの探求書だった。 本店に講談社文庫版の在庫あり。 向こうでお求めいただく。

 他にフェルト手芸の本が売れる。
 4打数2安打。80試合を終えて、234打数59安打。打率 2割5分2厘1毛。

 北大通店の めくりめくられ: 講談社文庫入りしたのを機に、竹本健治の 『囲碁殺人事件』 と 『将棋殺人事件』 を再読。 『定本 ゲーム殺人事件』 版で読んだのだから、かれこれ20数年ぶりとなる。 世に数多ある謎解き小説の定型から逸脱した、 この作家独特の曖昧模糊とした書きぶりに心酔していたことを思い出す。 文庫本のおまけ短編の出来はというと、う〜む……。


  2017年3月29日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第79試合

  1. 韓国語の辞典
  2. 短歌の本

 月、火曜日は旅行のため休業していた。

 旅先でみつけたB1サイズの寺山修司ポスターを金色の額に入れてうっとり。

 『釧路歌人会誌 第40号 創立四十周年記念号』 が売れる。
 2打数1安打。打率 2割4分7厘8毛。


  2017年3月26日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第78試合

  1. 光文社新書
  2. エミリー・ディキンスンの詩集
  3. ロバート・フロストの詩集

 コリン・デクスターが亡くなった。 そういえばデクスター好きのハメットさんが今年になってまだ1度もおみえにならない。 モース警部シリーズで 『別館三号室の男』 だけなぜか縁がなくて渡せずにいるのだけれど。
 3打数0安打。打率 2割4分5厘6毛。


  2017年3月25日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第77試合

  1. 三橋美智也 「古城」 が入ったレコード
  2. 経営学の本
  3. 岩波文庫
  4. 映画パンフレット (怪獣映画)
  5. 『マッドマックス』 のパンフレット
  6. 『南回帰線』
  7. フラワーカンパニーズのチケット

 朝早く、社長と車2台を連ねて出張買入。
 7打数0安打。打率 2割4分8厘8毛。


  2017年3月24日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第76試合

  1. 山本周五郎 『五瓣の椿』
  2. ウィンドウズの100円ショップで売ってる解説本
  3. 理工系の本

 昭和34年刊行の 『五瓣の椿』 の初版本が売れる。 棚の前に本が山積みになっていて、お客さんにはすぐに出せずに迷惑をかけてしまった。
 3打数1安打。打率 2割5分6厘8毛。


  2017年3月23日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第75試合

  1. 「会社四季報」 の古いの
  2. 藤堂志津子

 1件納品を済ませて、午前10時半より開店する。

 毎日さんがローソンのマチカフェの紙コップコーヒーを見せびらかすように持ってご入店。 はじめて店頭でもらったという蓋をつけていた。 これでもう一昨日のような惨事は起きないだろう。

 藤堂志津子の文庫本が2冊売れる。
 2打数1安打。打率 2割5分5厘8毛。


  2017年3月22日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第74試合

  1. ボーヴォワール 『老い』 の下巻のみ
  2. 『チョコレート革命』 以降の俵 万智
  3. 短歌の本

 数週間ぶりにまとまった降雪となる。 大した量ではなかったけれど湿って重たい雪じゃった。

 歌集をお探しのお客さんに、北大通店には適当なものがなかったため本店を紹介。 向こうで1冊お求めいただける。
 3打数1安打。打率 2割5分3厘5毛。


  2017年3月21日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第73試合

  1. 「墨」 のバックナンバーで枯樹賦の特集号
  2. 佐藤賢一
  3. 横溝正史
  4. 宮澤賢治

 惨劇は繰り返された。 毎日みえる毎日さんが昨春につづき、 店内レジカウンター周辺にコーヒー (紙コップ入り) をぶちまけた。
 近所のローソンの淹れたてのがなすすべもなく外で冷めていくのを不憫に思い、 店内持込みを許可したのは私である。 文句は言えない。 本に大きな被害がなかったのが幸いだった。

 それにしても、なんでまたエプロンを着けているのに、ズボンの股間にコーヒーのしぶきが飛ぶのかね。 チミはどうやって潜りこんだんだい。 言い訳がきかない場所に恥ずかしい染みをこさえおって。 謎すぎる。

 福山通運が個人宛の宅配便を終了すると聞いた。 クロネコヤマトの宅配量の増大とそれにともなう運賃の値上げが影響しているようだ。
 豊文堂書店ではこれまで20数年間、 道内配送にかぎり福山さんとの契約で安価にお送りできるようにしてきたが、 今後は日本郵便一本になりそうだ。

 1が売れる。
 4打数1安打。打率 2割5分2厘3毛。

 北大通店の めくりめくられ: 矢追純一って、 こんなにおもしろい人 だったのか。


  2017年3月20日 (月)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第72試合

  1. 辞書
  2. マンガ

 春分の日。

 「ツタヤ図書館」 は首を傾げる話ばかり。
 2打数0安打。打率 2割5分2厘4毛。

 北大通店の めくりめくられ: 市立釧路図書館で借りた 「キネマ旬報 2017年2月下旬号」 によい記事が2本あった。

 まずは手塚 眞の 『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』 評。 「ミス・ペレグリン役を纏ったエヴァ・グリーンの立ち姿は、 クリストファー・リーのドラキュラのようでしたね。 背筋を伸ばし、毅然としていて、それでいて優雅な妖気を漂わせていて。 目の芝居ひとつとっても雰囲気があり、過剰な作り物の美学に満ちている。 “フィクションとはかくあるべき” というお手本です」 など卓見がいくつも。

 加藤 泰の遺作 『ざ・鬼太鼓座』 の脚本・チーフ助監督を務めた仲倉重郎へのインタビューは、 映画の鬼だった監督の強烈な統率力が鬼太鼓座の指揮を乗っ取り、 そればかりか同集団の崩壊を加速させたことまでも白日の下に暴き出す。 これを引き出せたのは、映画人の聞書きを数多くまとめてきた山根貞男の力量だろう。 映画はおそろしい。


 2017年3月19日 (日)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第71試合

  1. この前買った本の映画作家篇
  2. 先祖のことが載っている開拓の本
  3. 2000年代にPHPから出た賀川豊彦 『死線を越えて』
  4. エレクトロニカのCD
  5. 金田一耕助の本
  6. 小川洋子

 ここ何日か店前の融けかかった雪山を、カラスが数羽熱心に突いている。 んま〜いものが何か混じっているとみえる。

 音楽を学びに札幌に進学した若者が里帰りで1年ぶりに顔を出してくれた。 都会の風にあたって格好がすっかり垢抜けていたけれど、言動はあまり変わっていなくてほっとした。

 現代教養文庫の 『日本映画作家全史 全2巻』 と 『犬神家の一族』 が売れる。
 6打数2安打。打率 2割5分4厘9毛。


  2017年3月18日 (土)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第70試合

  1. 原田康子 『風の砦』 の下巻
  2. 原田康子
  3. 香道の本

 第3土曜日で2階の喫茶ラルゴは定休日。

 ドナルド・フェイゲンを愛する音訓編集長がご来店に。
 前の晩、北海道新聞の夕刊芸能欄で紹介された KAN の新譜ジャケット を目にするや否や (なぜか北大通店に) 逆上の電話をかけてきた御仁である。 ファンの気持ちを逆なでするデザインだったらしい。

 『ナイトフライ』 のジャケットはこれまでいくつかパロディにされてますよと、 『レコジャケジャンキー! ニュー・エディション』 (CDジャーナルムック) の 該当ページ をお見せする。
 編集長氏、「そうね、他の人よりKANの方がちゃんと似せてるね」 と落ち着きを取り戻す。

 1、2が売れる。

 閉店後、末広へ。 「“Bonkura” 西村勇さん お別れパーティー」 に参加する。 気心の知れた人たちのバンド演奏が深夜までつづく。 喫茶部長がPA担当で腕を振るう。 よい集まりだった。
 3打数2安打。70試合を終えて198打数50安打。打率 2割5分2厘5毛。

 北大通店の めくりめくられ: 早稲田大学文学部社会学コースで発刊したシリーズ論文集 「“生きている炭鉱 (ヤマ)” と釧路研究」 の最新号2点をいただく。
 太平洋炭礦主婦会、選炭技術、保安、文化サークル、炭鉱資料館などなど、 さまざまな切り口があることに魅了される。 いずれも調べがよく行き届いているし、釧路人にとって馴染み深い産業であるためか、 ふだんは読みつけない学術論文の体裁ながらすんなりと頭に入ってくる。 何より若い世代の率直な書きぶりが好ましい。


  2017年3月17日 (金)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第69試合

  1. ウィルソン・ピケットのLPレコード
  2. 『火花』
  3. 雑誌 「an・an」
  4. 文春文庫の吉村 昭

 フランスの書店員 さんってば、素敵なことを思いつきましたのね。 儂もいっちょかみしようと、喫茶部長とフラカンさんの助けで 真似してみた けれど、いまひとつセンスが垢抜けない。 そもそも似せるつもりがまったくない。
 4打数0安打。打率 2割4分6厘1毛。


  2017年3月16日 (木)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第68試合

 棚から本を抜き出してはスマホで検索している人にほとほと困る。
 0打数0安打。打率 2割5分1厘3毛。

 北大通店の めくりめくられ: 宮崎夏次系の 『変身のニュース』 が大当たりだったので、他の著作に手を伸ばす。


  2017年3月15日 (水)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第67試合

  1. シミズタツヤの本
  2. ムッシュかまやつに関した本
  3. PHP新書の 『エピソードで読む松下幸之助』

 お客さんが探していた松下幸之助本はないけれど、 同じPHP新書の松下幸之助本人の著作が2冊あってもらわれていく。
 ファールかフェアか見極めが難しいところだが、審判団協議の結果、安打ということになった。 や、審判団全員、俺だけど。 俺が法律だ!
 3打数1安打。打率 2割5分1厘3毛。

 北大通店の めくりめくられ: 河鍋暁斎の幽霊画をモチーフにした北森 鴻 『狂乱廿四孝』 (創元推理文庫) を読み進める。 野口達二 『歌舞伎』 (文藝春秋新社)、河竹登志夫 『歌舞伎のいのち』 (淡交社) が参考書。 暁斎展 開催中とは知らなかった。


  2017年3月14日 (火)
 北大通店 本日の在庫お問い合わせ 第66試合

  1. 三島由紀夫 「葵上」 「卒塔婆小町」
  2. 星澤幸子
  3. 朝井リョウ 『何者』 『何様』

 当欄でもたびたび取り上げてきた鹿の角カー。 にわかに信じがたいが、電飾で光る鹿の角を側面に植えつけた軽自動車のことである。 市内各所で目撃情報があり、最近は複数台出現しているとも伝え聞く。

 昼、スティングさんからメールがくる。 千代の浦方面を鹿の角カーが走っていました。
 夜、同じくスティングさんからメール。 鹿の角カーまた見ました、角がピンク色に光っていました。

 なんだなんだなんだ。 1日に2回も見かけるなんて、うらやましすぎる。 今年の運全部使い果たしてるレベルだろ。 儂、未だに目撃してないんだぞ。

 「志村、うしろ!うしろ!」 と囃し立てられ振り向いても誰もいない。 そんな茶番を繰り返している気分だ。 みんなでよってたかって実在しない車で騙そうとしているんじゃないのか。

 星澤先生の料理本が売れる。
 3打数1安打。打率 2割5分。 (K)
3月第三週のぼんくらさん 検索の小部屋
(クリックすると 拡大します)
Google
WWW を検索
http://houbundou.com/ を検索
音楽コラム 「レコードの溝」 第37回・番外編  定点観測の旅   平位公三郎・文
 平位公三郎さんの自伝的音楽コラム 「レコードの溝」 の最新回は、 ピンク・フロイドから一旦離れて平位さんが自身の北海道旅行を振り返る番外編です。 小樽、美瑛、釧路、霧多布。 平位さんが旅のさなかにあっても手離さない核のようなものが見えてきます。

               ×                 ×                 ×


 レコードの溝  第37回・番外編  定点観測の旅
                               「大阪のガス人間」 こと 平位公三郎 ・ 文


 2015年の1月1日から始めた真冬の旅の3回目である。
 2011年に、退職後から始めた <北海道長旅> はもう何回目だろうか? 早割航空チケットをネットで買って2週間ほどの北海道旅行をしてきた。

 ただし、北海道が観光客で賑わう真夏を避けて、初春、晩夏、晩秋と、何度か北の大地へと旅立った。 要するに7月8月を避けてきたのだ。それと1月と2月も。 (いや、12月の釧路湿原と2月の小樽は行ったことがある。 マイナス10℃が骨まで沁みた。 その頃はまだ現役だったから長旅は無理だったが、寒さには参ってしまったのです。)

 真冬の美瑛に行ったのが、2015年の元日だった。 2日の早朝に宿のラウンジからダイアモンドダストを初めて見て感動したが、外はマイナス20℃だった! 玄関の靴が凍り付いて取れなかった。

  ◆

 私が、長期の旅で行く場所や泊まる処はいつも決まっているから、定点観測みたいだと言われたことがある。 でも、それは安心安全だからだけではない。

 泊まるのは、小樽の小さな宿と美瑛のペンションと釧路の駅前ビジネスホテルと霧多布のログハウスの宿だ。 ビジネスホテル以外は、どこも個人経営で私は常連客になっていて、 宿主との関係は 「お客以上友だち未満」 でビミョーな感じなのだ。

 それは、宿主の愚痴を聞かされたり一緒に遊びに出掛けたり、 宿の子どものことで相談を受けたりする関係なのです。

 2011年から、小樽・美瑛・霧多布の3つの個人経営の宿を定宿としてきたが、 まさかこんな関係になるとは思いもしなかった。 でも、一人旅の私にとっては理想的かもしれないと思う。 観光などとっくに目的ではなくなり、その人たちと会うのが目的となったからだ。

  ◆

 人はなぜ旅に出るのだろう?
 私の場合は、脱出衝動だろう。

 毎日同じ生活を繰り返していると、血が固まるように感じるのだ。 ここから逃げ出さないと無名の銅像になってしまうように思うし、 仕事が無いから自分でイベントをつくる必要があるのだ。

 イベントはわくわくする。 血が騒ぐ。
 しかし、イベントの後は揺り戻しで落ち込むんですよ。 でも、出掛けるんです。
 でも、出発日が近付くとわくわく感は消え邪魔くさくなるのですよ。

 てなことを繰り返しながら、幾度となく北海道に旅立ちました。 そして、新千歳空港に着いた途端に喉と鼻の調子が良くなるんです。

  ◆

 小樽の小さな宿では、おかみさんと話します。 あれこれと身の上話から世間話まで。そして行きつけの小さな食堂へ通います。 そこのマスターともごちゃごちゃ喋るのですよ。

 これが <定点観測> でしょうね。 お互い歳は取るのですが、それと共に変わっていってる部分があるのでしょうが、 それは自分では気付かないかもしれません。 この食堂に行くと 「お帰りなさい!」 と言われる。

 美瑛のペンションのオーナーとはジャズやポップスの話で盛り上がるのです。 たくさんジャズやクラシックのCDがあります。 そして、スタッフの女の子たちと温泉に出掛けたりします。 一度など、音威子府まで車で出掛けて一日中走り回っていた。 宿の愛犬が死んだのでさみしいのです。 犬嫌いの私が触れる唯一のおとなしい犬でしたからね。

 このペンションから見る、十勝岳連山の雄大な風景は何度見ても感嘆し、 我を忘れ人間の小ささを思い知らされるが、それは卑屈さではない。 自分が消えてしまう快感なのです。

 私は、人間嫌いと人好きの間を行き来している矛盾を、この雄大な風景に埋め込みたい衝動に駆られるが、 大自然は人間を冷たく突き放すのです。 そりゃそうだよな。 人と自然は一体になれない。

 人は、自然に対して永遠に片想いだ。

  ◆

 そして、釧路。
 後ろに湿原を控えたこの広大な街での私の行動半径は、非常に限定的である。 すなわち、豊文堂本店と北大通店、それと駅前のホテルを往復するだけだ。 ラルゴの店長に言われたことがある。 「他に行くところは無いんですか?」。

 その時、私は心の中で応える。 「いやいや、大阪から釧路まで来るだけで飛行機で1190キロメートル。大移動ですからね」。
 ここに、ここ釧路に今居るだけで満足なのですよ。 釧路で、豊文堂社長Tさん、K店長さん、ラルゴ店長さんにフラカンさんと、 T社長さんの奥さんたちに会って話すだけで充分なのですよ。

 そして、釧路からさらに東を目指す。

  ◆

 そこは、霧多布湿原だ。
 初めて行ったのは1995年だったかな? 釧路湿原とは違い、湿原が身近なのが魅力だった。
 そして、2011年から小高い丘の上に建つ小さなログハウスの宿に通い出した。 この一軒家の宿のブログを携帯で見付けてコメントするうちに、 「一度うちに来てくださいよ」 と宿主にコメント返しされて行くことにしたのが始まりだ。

 宿の周りには何も無く、エゾシカの群れがこの一家4人を取り囲んでいた。 まさに大自然の中の生活に圧倒されて驚いたのだ。 周りを小さな家に囲まれた大阪の生活との違いが魅力的だった。
 そして、次第にそこの子どもたちと仲良くなってトランプとかで遊んだ。 なぞなぞ合戦とかもしたが、彼らが成長するにつれて遊びも当然変化していく。

 その内、浜中町の行政や昆布漁のこと、日々の生活のことまでを、宿主とその奥さんから聞いたりと、 普通の旅行者では味わえない体験をすることになる。
 もちろん、ガイドツアーで宿主と道東を300キロメートル走るのも魅力で、 摩周湖や屈斜路湖や根室半島も良かったし、他では見られない道東の断崖絶壁は圧巻だった。

 でも、やっぱりその雄大な風景の中での人間の生活に一番の魅力を感じた。
 かといって、そこで生活しようとは思わないのだが…。

  ◆

 こうして、私の定点観測の旅は続く。

 しかし、今年の1月10日から2週間の真冬の北海道旅行だけは堪えましたね。 なにせ、毎日マイナスの世界で、最低は美瑛のマイナス22℃! スマホは夜中の気温がマイナス25℃表示してた! ヒェー。 大阪では、気温が10℃以下になると寒い!となるのですからねぇ〜。

 定点観測の旅は、そこに住んでる人に私が会いに行くことで、 相手の無事を確認するのはもちろんだが、私自身が元気であることを証明する意味もあるのです。

 でも、66歳になった今現在、いつまで続けることが出来るか?と思うこともある。
 とりあえず、真冬の北海道旅行は、当分は止めようと思い知った今回の旅でした。

                                (ピンク・フロイド集中連載 その22につづく)



                                  (2017年4月15日掲載)

                               これまでの 「レコードの溝」は こちら です。
常連さんのリレー連載 「本を繋げて」 第43回  岩村誠二 「北海道 本の旅 23」
 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる 「本を繋げて」 という連載コラムを設けました。
 本に魅入られ、ときに格闘しながら、歩みをともにしてきた方々が、とっておきの話を持ち寄ってくださいます。 いずれも広い意味での 「発見」 にまつわる物語になるでしょう。
 本を繋げて人を繋いで、読書の愉しみ、探書の悦びが少しでも身近になりますように。

               ×                 ×                 ×


 岩村誠二さんの連載 「北海道 本の旅」 をお届けします。 北大通店では価格票といいますか、値段ラベルといいますか、同業他店のそれらを切手用のストックブックに集めるともなく集めています。

 常連さんのリレー連載 「本を繋げて」 欄は、今回をもってひとまずお休みします。 3年以上の長きにわたってお読みいただき、ありがとうございました。


 第43回 「北海道 本の旅 23  本の記名など
                                          岩村誠二 ・ 文


 古書店の方と話をしたら、通販で送った本に痛みなど無くても注記に記載していない記名や蔵書印があるとクレームが付くとのことである。

 東京神保町の鉄道関連本などを多く扱う古書店からの目録を見たら、 蔵書印あり箱無しのものが、状態の注記なしの本の4割程度の価格になっていた。 本そのものの保存状態の記載が無かったので難しいところだが、これだけのことで半額以下まで安くなるとは思っていなかった。 文芸書でもないのに箱の有無にこだわるのだろうか。

 古書の注記を見ていると、元々箱が無い本に箱無しの注記を付けている店まである。
 私は本の情報の欠落 (切り取り、落丁など) があった場合は、 代品を容易に入手可能であれば即返品 (入手が容易でなく、欠落が致命的でない場合は値引き交渉) とするが、 内容に問題が無ければ本の多少の痛みや記名、蔵書印などは全く気にしない。
 有用な書き込みや補足情報の貼り付けなどむしろプラスに評価する。 もちろん箱など無くても構わない。

 記名のあった本で鮮明に記憶に残っている本があるので引っ張りだして確認してみた。


 ●「電気機関車」 岩波全書 (98), 橋本新助/著, 岩波書店/発行, 1940/08/07 1刷 1941/12/20 2刷, 定価80銭, B6, 口絵写真p1+序・目次p8+p220+索引p8

電気機関車扉  この本は大学2年の後期試験が終わって、神田神保町の明倫館で300円で購入していた。 鉄道ものなので店内の書棚にあったが、この当時、工学系の戦前版岩内全書は店頭の100円均一で売られていた。

裏見返し記名  この本を日本の古本屋で調べると、戦前の版は2000〜2500円程度で出ていた。 名前だけであれば印象に残らないが、「旅順工大」 は満州の関東州旅順 (現中国遼寧省大連市旅順口区) に存在した4年制の旧制専門学校 旅順工科学堂を前身とする旅順工科大学のことで、 そこの学生が記名した本が流れ流れて東京の古書店店頭にあったということで強烈な印象であった。


裏見返し価格票  この本の現物を再度見ると、扉にも蔵書印が押されていて、どちらの方が先の所蔵者か解らないが流転の履歴が残っている。 一番最後の履歴は古書店の価格票である。

豊文堂書店のラベル大集合  価格票は現在ほかの古書店では見ることがないが、豊文堂書店ではパソコンで作成したものと思われるものを利用されている。 通販ではこのような価格票にもクレームを付ける客がいるので、他店は止めてしまったのだろうか。


 (注) 古書店独特の価格部分を販売時に切り取って使用する値札?の名称を、古書店地図帳などの古書店用語で探しても解らなかったので、 豊文堂書店店主に 「価格票」 であると教えていただいた。

 記名や蔵書印とは異なるが、タウン誌には加盟店の印を押す欄があって、 そこに押されている内容が古書として入手したものであると、歴史を感じさせる。 印が無いと未完成品のような気がする。


 ●「月刊くしろ 5月号 通巻7号」, 茂原秀雄/編, 月刊くしろ社/発行, 1970/04/20, 定価50円, 新書, p74

月刊くしろ1970年 5月号  豊文堂書店本店で500円で入手したもので、「月刊くしろ」 はこの他に通巻1号、2号しか入手できていない。
 裏表紙に北大通7丁目の喫茶店の印が押されていた。 現在7丁目の西側には飲食店の入る建物があるが、そのあたりにあったのであろうか。

 この当時は北大通に喫茶店がいくつもあったと思うが、現在はラルゴのみとさびしい。 (道外他地域のタウン誌をみたら、他は全て店名印欄が次の 「月刊おたる」 のように内側にあった。 表紙に印を押して積み重ねると、別の冊子に写ってしまうためであろう)













 ●「月刊おたる 11月号 通巻第617号」, 藤森五月/編, 月刊おたる/発行, 2015/11/01, 定価216円, B6, p56

月刊おたる11月号  これは巻頭広告ページの次にある。(古書店で入手した創刊2号でもこの様式であった)
 昨年11月に釧路に行った帰りに、釧路駅改札脇に出ていた海産品のワゴン売店に置いてあって無料でいただいたものである。 釧路の店で小樽のタウン誌が置いてあるのが不思議であったが、時間が無くて列車に乗ってしまった。
















                                            (2016年5月1日掲載)


                               過去の 「本を繋げて」は こちら です。
常連さんのリレー連載 「本を繋げて」 第41回 特別編  福田光夫 「泉川駅史稿」 (先行公開版)
 豊文堂書店の常連さんが書き手にまわる 「本を繋げて」 という連載コラムを設けました。
 本に魅入られ、ときに格闘しながら、歩みをともにしてきた方々が、とっておきの話を持ち寄ってくださいます。 いずれも広い意味での 「発見」 にまつわる物語になるでしょう。
 本を繋げて人を繋いで、読書の愉しみ、探書の悦びが少しでも身近になりますように。

               ×                 ×                 ×


 「本を繋げて」 の特別編として、根室市在住の福田光夫さんによる 「泉川駅史考」 (先行公開版) を掲載いたします。

 北海道東部のとある駅と町のかかわりを見つめた貴重な論考であるのは勿論のこと、 福田さんの少年期の幸福な思い出と結びついた、これだけは書き残しておきたいという使命のようなものがお分かりいただけるかと思います。
 また、本編がこの時期に発表される背景には、 JR北海道が北海道新幹線開通の裏で進める赤字路線の廃止検討策への懸念も見てとれるでしょう (福田さんは3月下旬に廃止される花咲駅の駅史を現在編纂中とのこと。 追記: 『花咲駅史 1921.8.5-2016.3.25』 は2016年10月初旬に刊行されました)。

 今回発表分は先行公開版だということですが、追加情報を加えた完全版の執筆も構想しておられます。
 長文のため、中盤以降は別ページにリンクを貼ってお読みいただけるようにしました。 画像はクリックすると拡大できます。 ぜひ最後までお付き合いください。



 第41回 特別編 「泉川駅史稿 (先行公開版 2015.1.6 現在)
                                              福田光夫 ・ 文


  ■はじめに

 平成元 (1989) 年4月29日、根釧台地の発展を支えてきた標津線が廃止された。 人々の夢や希望、あるいは絶望を運び続けた標津線の全貌は、個々の記憶や映像類、 同年に発行された 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 等をもって、今も語り継がれてきている。
 そんな標津線の駅のひとつに 「泉川駅」 がある。 正真正銘、本物の僻地にあった駅である。 この駅に愛着を感じている人たちは、当時、住んでいた人たちか、秘境駅として訪れたことのある特定の鉄道マニアしかいないだろう。

平成元年4月29日の泉川駅。(クリックすると 拡大します)

 「泉川駅」 のあった市街地は戦後、急速に発展し、急速に萎んでいった特異な歴史を持つ。 今は、市街地部分は消失し、点在する酪農家が泉川を支えている。
 まだ市街地が少し残っていた昭和40年代に、父親の転勤の都合で、 小学校2年から6年生までの5年間、駅の近くに住んでいた者が駅史をまとめてみた。

 私は、昭和49 (1974) 年3月に廃校となった泉川小学校、最後の卒業生8人のなかの一人であったことを先に書いておく。
 泉川小学校の校歌は 「根室広野の樹木 (きぎ) あおく…」 で始まる。
 「泉川駅」 とは、そんな場所に、ポツリと出現し、ひっそり消えていった。 戦後70年のなかで辿った 寂しい駅の物語である。


  ■標津線の全線開通

 「泉川駅」 を語る前に、標津線全体のことを簡単に解説する。
 標津線は 「標茶駅」 と 「根室標津駅」 を結ぶ横の線 (69.4km 全線開通前は標茶-中標津間を標茶線と呼称) と、 「中標津駅」 と 「厚床駅」 を結ぶ縦の線 (47.5km) がT字状になっていた。 根釧台地に入植した人々の動脈路として、生活や産業を支えてきた。

「中標津西別間鉄道開通記念ゑはがき」袋の表紙。(クリックすると 拡大します)

 昭和9 (1934) 年10月発行の祝標津線開通記念 「新根室41号」 によると、 大正10 (1921) 年に根室本線が根室駅まで開通するや、直ちに本格的な標津線の建設運動が始まった。 翌大正11 (1922) 年4月法律第37号鉄道敷設法中に 「根室厚床附近より標津を経て北見国斜里に至る鉄道」、 即ち根室原野縦断鉄道が予定されるに至った。

 最初に開通したのが、「厚床駅」 と 「西別駅」 間で、昭和8 (1933) 年12月1日に開通した。 次いで 「西別駅」 と 「中標津駅」 間が、昭和9 (1934) 年10月1日に開通し、縦の線ができた。 もともとは、「厚床駅」 から 「根室標津駅」 までが標津線の名称だった。 「標茶駅」 と 「中標津駅」 間の路線は、後で追加され、奥地の拓殖事業の推進に対応したものだった。
 次に 「標茶駅」 と 「計根別駅」 間が昭和11 (1936) 年10月29日に開通し、 「根室標津駅」 までの全線開通は、昭和12 (1937) 年10月30日のことだった。

 当時の標津村が発行した 「中標津西別間鉄道開通記念ゑはがき」 が手元にあるので、 袋の表紙と、封入されていた4枚の絵葉書を掲載した。 袋の表紙にある地図を見ると、標茶−標津間が開通していない。 標津線と関係のない写真もあるが、中標津地域の 「ご自慢」 が何であったのか、分かるので掲載した。 なお、鉄道マニアにとってバイブルの 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 には、いずれも未収録の資料である。

中標津駅。(クリックすると 拡大します) 標津市街全景。(クリックすると 拡大します) 養老牛温泉。(クリックすると 拡大します) 農事試験場根室支場。(クリックすると 拡大します)

 全線が開通した際には、鉄道省北海道建設事務所が 「標津線標茶線全通記念絵葉書」 を発行している。 袋の裏面が建設要覧になっており、線路平面図1葉や絵葉書4枚が封入されていた。 こちらは 「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 にも白黒写真で掲載されているが、ここでは、袋の両面と絵葉書4枚を掲載した。

「標津線標茶線全通記念絵葉書」袋の表面。(クリックすると 拡大します)

 袋の表側の絵は、国後島に向かっていくようなSLの後ろ姿が旅愁を誘う。 まさか、その8年後、ソ連に不法占拠されてしまうとは、誰も予想はしていなかっただろう。 今見ると、何か苦難を暗示しているかのような図柄だ。 裏の建設要覧は、標津線の建設事情を知るための第1級資料である。

「標津線標茶線全通記念絵葉書」袋の裏面・建設要覧。(クリックすると 拡大します)

 (建設要覧は、標津線と標茶線に分かれている。なぜ、標津線に統一されたのか調査中)

 なお、私の手元にあるのは、線路平面図が欠落している。 地図を見たい方は、「彩雲鉄道 標津線56年の歩み」 を参照願いたい。 その代わり、この駅史のおまけとして、バイブルの方には未収録の 「尾岱沼の蝦取船」 絵葉書を掲載した。 「尾袋沼」 と誤植がある。 直接、標津線とは関係ないので、掲載しなかったのだろう。

根室標津停車場。(クリックすると 拡大します) 標津線第二標津川橋梁。(クリックすると 拡大します) 標茶線十六粁附近直線路。(クリックすると 拡大します) 尾岱沼の蝦取船。(クリックすると 拡大します)

  ■泉川の地域史と駅の誕生

 別海町と厚岸町及び標茶町の境界線近くあった 「泉川駅」 は、「標茶駅」 の東隣の駅となるが、 間には 「多和乗降場」 (標茶駅から2.6km) があった。 「泉川」 の東隣の駅は、昭和42 (1967) 年4月1日に、地域の請願によって開設された 「光進駅」 で、終始、駅員無配置だった駅である。
 「泉川駅」 は、標津線の全線開通から7年後の昭和19 (1944) 年5月1日、 まずは仮信号所として開設され、同27 (1952) 年3月25日、一般駅に昇格した。

                            クリックすると つづきをお読みいただけます


                                            (2016年2月1日掲載)
随筆再録 第12回 「近未来の釧路市北大通繁盛記」 豊文堂書店 店主 豊川俊英 ・ 文
  近未来の釧路市北大通繁盛記   一古書店主の夢想
                                    豊文堂書店 店主 豊川俊英 ・ 文


 ――賑わっている。
 釧路駅から幣舞橋、それに橋向こうの南大通りの3軒をいれると、 この地区には何と25軒の古本屋が出来てさらに出店予定が4軒、 また全国チェーンの大型新古書店も進出を窺っているとの噂だった。
 北大通周辺はホテル街と古本屋街、それに従来よりの銀行・金融機関、各種公共施設、民間企業、個人商店がうまく絡み合って、 今や 「北の神田」 「北海道古本特区」 と呼ばれ、日本中より本好きを集めていた。

 JRや航空各社も競ってツアー商品を企画している。
 HACの 「函館・旭川・釧路、古本・温泉満喫の旅」、JALとANAも 「知床・釧路湿原・阿寒観光、古本探索ツアー」、 JRはお得意の3輌のSLを使って、根室―網走迄の特別列車 「SL古本号」 だ。 書棚のついた特別車輌を連結して車内販売もしております。
 来春には東京〜釧路間のフェリーも復活が決まった。 首都圏から自転車やバイク、乗用車で沢山の人が来るだろう。

 北大通商店街は確実に昔々の賑わいを取り戻しつつある。
 空き店舗に手頃になった家賃の魅力で若い人がここ7、8年の間にどんどん開業して増殖したのだ。
 古本のインターネット全盛時代は一服し、商売はやはり対面販売でという社会の変化と、 小さくても個性のある品揃えの店に再びお客さんが戻って来たのである。 オタク的な店主もいるが、その 「オタク」 を専門にしてしまったのである。

 高齢者や障害のある方にも配慮して手すりをつけ段差がなく、 店内を自由に見れる店も3軒あり各店ごとにトイレや休憩所も整備中である。 観光案内、荷物の一時預り、みやげ物販売、古本屋案内も兼ねた 「道の駅」 もあり好評である。 アジア各国からのお客様にも対応出来るようだ。

 駐車場のスペースが確保出来ない等の理由で、出店が遅れていたコンビニ業界も、今は各社が進出し競っている。 新刊書店の大手 「トーチャンゴー」 も40歳以上のお客様に的を絞った新店を現在十字街に建設中である。
 かつて中心街を運行していたあの懐かしの 「くるりん」 も 「こしょりん」 と名前を変えて元気に走っている。 現在は3台が稼動中であり、大切な足となっている。
 古本好きは地味ではあるが確実な滞在型であり1泊・2泊して地域の経済に大いに貢献してくれています。

 高速道路も整備されて出入口の阿寒は、重要な第2の古本屋地帯になろうとしている。 自然の中の樹々に囲まれた静かな地域に、主に美術関係を扱う店が数軒出来て、 一緒に進出して来た骨董店、レストランとミックスして軽井沢のような地域になってきた。 温泉もあり何といっても釧路空港に近いのが、最大の利点であるようだ。

 一方、阿寒湖畔の各ホテルもこの釧路・阿寒の動きを黙って見逃すはずはなかった。 温泉街にも古本屋が出来て、老舗のあるホテルは2つある宴会場の1つをつぶし、ホテル内にちょっとした古書店街を作った。 神田の古本屋もテナントとして頑張っている。

 都心部の栄町にはさらに古書会館が出来て、内外から業者が集まり週に2日はセリ・交換会が行われている。 会館の2、3階は釧公大、釧教大、釧路短大、釧路高専のゼミの学外教室となり、交代でうまく使って交流を深めていた。 若い人もどんどんこの北大通周辺を闊歩するようになって、街が息を吹き返してゆくのが手に取るように分かった。
 周辺では急ピッチで若者向けのアパート・マンション、そして対照的ではあるが高齢者向けのマンションも建設中である。

 ここで古本屋街の各店を紹介してみよう。
 釧路駅前には鉄道・交通専門店の 「SL釧路」、少し行くと文学・郷土誌専門の 「サビタ書房」 と 「豊文堂書店」、 1本裏通りに写真・美術専門の 「キャパ書院」、SF・コミック・サブカルチャー専門の 「ウルトラアトム」、 十字街には絶版文庫専門の 「久寿里文庫」、MOOの中には自然関係、 特に鳥類が専門の 「鶴屋書房」と、鯨や魚類専門の 「鯨書房」・・・。

 ほかの映画館も紹介しよう。 小さいながら3館あります。
 名作と古いアニメ専門の 「釧路名画座」、「北8シネマ」 は古本・中古レコード・ビデオ・CD・DVDも販売し、洋画も上映しています。 「大人の映画館」 はそのまま、昔の日活映画を中心にちょっと色っぽい映画を上映、何とかやっています。
 ――いい時代になりました。

 (「釧路新聞」 平成17年 (2005年) 11月14日 (月) 付紙面より再録。 掲載にあたり、適宜段落空けを増やし句読点などを加えています)


  <現在の執筆者より>
 「俺が書いたやつで最高ケッサクだ!!」 「SFだって言ってんのに、真に受けてどこにそんなにたくさん古本屋があるんですかって訊いてきた、そそっかしいのがいたな」



                                          (2013年11月24日掲載)

                               過去の 「随筆再録」は こちら です。
店舗案内 と ご注文方法 と リンク.
                                                   
●本店●                                             ●北大通店●
〒085-0034                                             〒085-0015                     
北海道釧路市白金町1番16号                              北海道釧路市北大通8丁目1番地  
TEL/FAX (0154)22-4465                       TEL/FAX (0154)31-4880         
営業時間10:30〜18:00                       営業時間10:00〜19:00          
月曜定休日                               不定休                        

店舗地図 (駐車場あります)
メールは こちら     ご注文方法     リンクページは こちら


全国古書籍商組合連合会加盟   釧路古書籍商組合加盟店  古物商許可証番号  釧古 第134015700036号